ラーメン屋で30分以上待たされたのに…“返金を拒否する”女性店員。店長に直談判したら「返金しなかった理由」が明らかに/ラーメン店の市場は10年でどれくらい増えたのか調べてみた

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2026年10月12日 09:21  日刊SPA!

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※画像は生成AIによるイメージです
新しいお店ができると、つい気になってのぞいてしまう。オープンしたばかりのころは行列ができていて、「落ち着いてから来よう」と思いながら、結局並んでしまう。待った時間が長いほど、期待もふくらんでいくものです。
調査会社・帝国データバンクによると、ラーメン店の市場は2025年度の見込みで8855億円。10年前の5418億円から6割以上増えて、過去最高になる見通しです。

今回ご紹介するのは、過去に大きな反響を呼んだ人気記事から、オープンしたばかりのラーメン店で、1時間並んだ末に思わぬトラブルに巻き込まれた男性の話。いくら待ってもラーメンが来なかった理由とは?

記事の後半では、ラーメン店をとりまく数字と、飲食店の人手不足について調べてみました。

*  *  *

◆新規開店のラーメン店に1時間並んだ

 生成AIに「仕事でミスをした時に大事なことは?」と尋ねたところ、「素早く正直に謝ること」との回答が返ってきた。では逆に謝ることができなかった場合はどうなるのか。まるで見本となるような話を聞いたので紹介したい。

 楽しみにしていた飲食店で不快な経験をした浪岡壮太さん(仮名・36歳)が苦々しく口を開く。

「自分で言うのもなんですが、自分は他人に対して優しいタイプだと思っています。これまで、たとえば飲食店で店員がミスをしても怒ったことはありません。でも、この時ばかりはダメでした。カッとなって我を忘れてしまったんです」

 浪岡さんが新しくできたばかりのラーメン店を訪れた時のこと。

「近隣にはないジャンルの店で、前々から食べてみたいと思っていたので、開店を楽しみにしていたんです。行ってみたところ、お店の前は長い行列ができていて、たぶん1時間以上は並んだと思います」

 券売機で食券を買って、ようやく席に着いた。

「カウンター席とテーブル席があり、ホールは中年女性がひとりで回していました。その女性に『奥の席ね』と言われて座ったんですが、なかなか食券を取りにこないんです」

◆忙しいからか、イライラする女性店員

 待っている間にも、気になったことがあったという。

「女性店員の接客が気になっていました。忙しさのせいかひどくイライラしていて、持ってきたラーメンを乱暴にテーブルに置いたりするんです。それでスープが跳ねて、お客さんが嫌そうな顔をしているのに、謝りもせずに逆に睨み返してたりしていました」

 その様子を見ると、呼び止めるのも気が引けたが、いくら待っても食券を取りに来ないので、仕方なく声をかけることにした。

「近くを通った時に声をかけたところ、『なに?』と面倒くさそうに言われました。まあ、そういう感じでくるだろうなと思っていたので受け流して……。嫌な気分にはなりましたが、ようやく食券を渡すことができました」

 だが、そこからいくら待っても料理が出てこなかった。

◆待てど暮らせど頼んだラーメンが来ない

「最初は混んでるから仕方ないと思っていたんですが、明らかに自分より後に来たお客さんに配膳されることが続いたので、おかしいと思って例の女性店員に声をかけることにしたんです。そうしたら『見たらわかるでしょ? 混んでるのよ』と鼻であしらわれました。『お客さんが頼んだラーメンは時間がかかるのよ』と取り付く島もなく……」

 仕方なく待つことにしたが、だんだんと怒りが込み上げてきた。

「友人と会う予定があったんです。それを見越してだいぶ早く家を出て店に入ったんですが、その時間がどんどん削られていくのと、自分が頼んだのと同じラーメンが先に出ているのを見たら流石に怒りが湧いてしまって。30分以上は待っていましたから」

 それでも我慢して料理を待ったが……。

「数分で食べないと間に合わないという状態になったので、店を出ようと思いました。それで、忙しく動き回っている例の女性に声をかけて『これ以上は待てないので返金してほしい』と話したんです」

◆「早く帰ってください」と吐き捨てられ…

 すると、驚きの答えが返ってきた。

「『返金なんてできませんよ』と言われました。どういうことか尋ねると、『券売機で先にお金を払ってるんだから返せない』と言うんです。ありえないと思って『返金できないのはおかしい』と反論しましたが、『返せないものは返せないので、早く帰ってください』と吐き捨てて……」

 さすがに浪岡さんもこれには頭に血が上り、厨房にいた店長らしき人物を呼び、今起きたことを話して詰め寄った。

「店長も同タイプだろうと思っていたんですが、意外にも平謝りで謝罪してくれて、すぐに返金にも応じてくれました。店長が女性店員に怒った様子で詰問すると、彼女は自分が渡した食券を紛失していたことを白状していて……」

 話を聞いているうちに接客をするにはかなり難がある人物だということもわかってきた。

「しつこく自分は間違ってないと主張していました。どうもかなりプライドが高いらしく、自分のミスを認められずに何度も同じようなやらかしをしているようでした。おそらく気の弱そうな自分ならば丸め込めると思い、強引に押し切ってミスをごまかそうと考えたんじゃないかと思います」

 おわびで無料券をもらったので後日行ってみると、例の女性店員の姿はない。その後も何度か行っているが、二度と見ることはなかったという。

<TEXT/和泉太郎>

*  *  *

◆■ラーメン店は増えているのに、倒産も増えている

帝国データバンクによると、ラーメン店事業の売上高上位50社が展開するチェーン店は、2025年度末に6305店。データのある2010年以降で、過去最多になりました。

そのいっぽうで、2026年1〜9月に倒産したラーメン店は56件。9か月で、前の年1年間の60件に迫っています。原材料費や人件費が上がるなか、値上げが追いつかない店も多いようです。

◆■飲食店の6割近くが「アルバイトが足りない」

同じ帝国データバンクの調査では、2026年7月の時点で、パートやアルバイトなどが足りないと感じている飲食店は57.7%。前の年より少し下がったものの、業種別ではいちばん高い数字でした。

浪岡さんが訪れたお店も、外に行列ができるほど混んでいるなか、ホールは女性店員がひとりで回していました。忙しさが、あのイライラにつながっていたのかもしれません。もちろん、だからといって、食券をなくしたことや、それをごまかそうとしたことが許されるわけではありません。

それに、今回の数字からは、このお店がなぜひとりでホールを回していたのかはわかりません。人手が足りなかったのか、その日だけの事情だったのかも、記事からは読み取れません。それでも、浪岡さんがその後も何度かお店に通っているのは、店長がすぐに謝ってくれたことも大きいのかもしれません。冒頭で生成AIが答えた「素早く正直に謝ること」は、言われてみれば当たり前のことですが、忙しいときほど難しいものです。自分がミスをしたとき、すぐに「すみません」と言えているかどうか。次に行列に並んだとき、ちょっとだけ思い出してみてもいいのではないでしょうか。

<再構成/日刊SPA!編集部>

【和泉太郎】
込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め

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