全ドライバー必読! サウナ状態になった車内を速攻で涼しくする方法

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2024年07月13日 06:40  週プレNEWS

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真夏の炎天下の車内はエンジン停止後、たったの30分で約45℃に達するという

■最大の敵は直射日光

真夏の炎天下、"爆裂地獄サウナ"と化した車内をなる早で涼しくしたい。何しろ車内は呼吸するのもままならないほどクソ暑い。ハンドルやダッシュボードも鬼アツで、シートベルトの金具の部分なんぞはうかつに触れるとマジでやけどするレベルに熱気を吸収している。

【写真】オートバックスセブンに聞いた! 「サンシェード」と 「ハンドル日よけカバー」の売れ筋はコレ!

それが証拠にJAF(日本自動車連盟)の調査によると、真夏の炎天下の車内はエンジン停止後、たったの30分で約45℃に達するという。自動車誌幹部も苦笑いしながらこう語る。

「夏になると、炎天下にクルマを置いて車内の温度を計測する特集企画を行なうんですが、車内は55℃以上、ダッシュボード付近は70℃を軽く突破しますよね」

ヤバッ! そんなレベルだったのか! マジでサクッと涼しくなる極上アイテムはないものか? 実は今回の取材で数多くの専門家が口をそろえて推していたのが、エンジンスターター。

商品により差はあるが、おおよそ数百メートル離れた場所や建物の中からエンジンを始動させられる優れもの。つまり、あらかじめエアコンを設定しておけば車内を涼しくできるので、爆裂地獄サウナを回避できる。

ただし、純正品だと3万〜6万円、社外品でも2万〜4万円。これに取り付け工賃が1万〜2万円かかるので、装着には数万円の出費が伴う。確かに便利だし、懐に余裕のある人なら検討の余地アリかもだが、正直言って物価高騰の昨今、庶民には夢のお宝アイテム......。もっと手軽に涼しくできないものか?

「真夏にクルマは乗らない。これに限ります」

こうミもフタもない話をするのは、車中泊をしながら日本一周を達成し、その体験を描いた『今夜は車内でおやすみなさい。』(講談社)の著者である漫画家の小田原ドラゴン先生だ。

「夏場はカーエアコン以外に、扇風機を2台使っていましたが、暑くて暑くて運転どころじゃなかった。もし夏場にどうしてもクルマで出かけるのなら、駐車する際は必ず日陰や木陰を選ぶこと。仮に短時間の駐車でも、フロントガラスや窓ガラスから入ってくる直射日光により車内の温度が急上昇するからです」

急上昇の理由はハンドル、シート、ダッシュボード、シートベルトの金具の部分などが熱を吸収するためだ。加えて、クルマのボディも直射日光の熱を吸収して車内の温度を上げる。だから、クルマは日陰に駐車すべきなのだ。

「車内を即涼しくしたいなら、車内にこもったこの熱を外に出すほかない。なので、僕は窓とエアコンを全開にして走ります」

要は、窓を全開にして走行することで、車内の熱気を外に追いやり、エアコンの冷気で車内の温度を下げるわけだ。この小田原先生の話に大きくうなずくのが、カーライフジャーナリストの渡辺陽一郎氏だ。

「窓を開けて走り出したら、同時にエアコンは外気導入にしましょう。しばらく走ると、この換気によって車内の温度は一気に下がり始め、同時にエアコンの吹き出し口も冷気を出し始めます。そうしたら窓を閉め、同時にエアコンも内気循環に切り替え、さらに室内を冷やしてやる」

車内が適温まで冷えたら、エアコンの風量を抑えて外気導入に戻すのだという。

「内気循環は車内温度を急いで下げる効果が得られる半面、換気されないため、車内の酸素が減って二酸化炭素が増えるからです。眠気を誘いやすく、安全面を考慮すると、内気循環の長時間の使用は好ましくありません」

実は、この小田原先生と渡辺氏が提唱する"車内を即涼しくしたいのなら、窓とエアコン全開で走り出す大作戦!"は、今回の取材で数多くの自動車関係者が挙げていたテクでもある。

さらに渡辺氏は乗車前の備えも夏場は大切だという。

「乗員の脇、背中、首元などに冷却スプレーを吹きかける。脇や背中を冷やすと、体感的な暑さ対策になります。さらに車内の熱くなっている部分(ハンドルやシートベルトの金具の部分など)に車内用の冷却スプレーをかける。これだけでも涼しさが大きく変わってきます」

一方、小田原先生は、夏の駐車時にこんな工夫をしていたという。

「夏場は降り注ぐ日差しをどう防ぐかがポイントになります。そこで役に立つのがフロントガラス用サンシェードとハンドル日よけカバーです。これらを活用することにより車内の温度を抑えられれば、当然ですが、窓とエアコン全開で走る時間も短くなる」

つまり、即涼しくなるという話である。まずサンシェードは遮光などを目的とし、フロントガラスに取りつけるタイプのカー用品である。このサンシェードの効果はハンパなく、JAFのテストによると、サンシェードの使用、未使用でダッシュボード付近の温度は30℃もの差が!

一方のハンドル日よけカバーはハンドル回りの温度上昇を抑制できる逸品だ。オートバックスセブン広報・IR部に売れ筋を聞いているので、詳しくは記事末をチェック!

最後は自動車整備工場のメカニックの声をどうぞ。

「夏場はエアコン不調のクルマが持ち込まれるケースが多い。たいていはエアコンのフィルター交換か、エアコンガスの補充で済みます。ただし、古いクルマだとエアコン内部の部品故障も。エアコンの効きは涼しさに直結するので、フィルター交換の記憶のない方は、ぜひエアコン点検を!」

【オートバックスセブンに聞いた! 「サンシェード」と 「ハンドル日よけカバー」の売れ筋はコレ!】

●傘型イージーシェードMサイズ(ボンフォーム)実勢価格:1980円 
「パッと開いて簡単セット! 折りたたみ傘型タイプのサンシェード。持ち手が曲がるので角度を調節して立てかけられます。使わないときにはドアポケットに入れるなどコンパクト収納が可能!」(オートバックスセブン広報・IR部)

●断熱ハンドルカバー(クレトム)実勢価格:1280円 
「直射日光でハンドルが熱くなるのを防ぐ! ハンドルにかぶせるだけの2層生地使用の断熱遮光カバーです」(オートバックスセブン広報・IR部)

取材・文・撮影/週プレ自動車班 イラスト/小田原ドラゴン 写真/アフロ

このニュースに関するつぶやき

  • そしてバッテリー上がりでエンコしてる車が多数。
    • イイネ!10
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