雨で二重被災、遠のく再建=地震9カ月、住居・インフラ打撃―石川・能登

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2024年10月02日 07:31  時事通信社

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時事通信社

大雨による浸水後の復旧工事のため、一時退去に向けた片付けが進む仮設住宅=1日午前、石川県輪島市
 能登半島地震から1日で9カ月を迎えた。先月21日に半島北部を襲った記録的豪雨により、復旧途上にあった住まいやインフラが再び打撃を受け、生活再建のさらなる遅れが懸念される。

 石川県によると、1日時点の避難者は、豪雨が454人のほか、地震でも348人に上る。入居が進んでいた仮設住宅では、輪島、珠洲両市の6団地が床上浸水し、住民は復旧工事のため退去を迫られている。

 輪島市宅田町の仮設住宅では、坂門善明さん(61)が家財の運び出しに追われた。地震で自宅が全壊し、5月に入居したばかり。「年内には戻れると言われたが、戻っても警報が鳴るたびにびくびくしないといけない」と不安を拭い切れない。

 大雨に伴う土砂崩落により、県が管理する道路28カ所が寸断されたまま。地震で一部が崩落し、豪雨で拡大したとみられるケースが複数あり、今後の降雨による被害も懸念される。

 約5000戸に上った断水箇所は約6割で解消されていない。珠洲市大谷町では浄水場に土砂が堆積し、復旧のめどが立っていない。

 地震により進んでいた人口流出がさらに加速する恐れも。県が1日発表した人口推計によると、地震で被害が大きかった奥能登2市2町の人口は、元日からの8カ月間で3748人(6.8%)減った。

 県のまとめでは、地震による死者は、審査会が災害関連死と答申した人を含め412人となる見通し。豪雨の死者は1日時点で13人となっている。 

このニュースに関するつぶやき

  • もうすぐ雪が心配。復興予算出して土建業者さんに道路の復旧頼まなきゃいけないのに、永田町は選挙を優先するんだってサ。
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