上級生から日常的暴行＝高校でいじめも情報共有されず―北海道

　北海道教育委員会は２５日、２０２２年に道立高校の当時１年生だった男子生徒が、学生寮で相部屋だった上級生らから日常的な暴行や性被害などのいじめを受けていたとする調査報告書を公表した。教職員は一部の行為を把握していたが、いじめと認識せず学校内で情報共有していなかったという。男子生徒は一時、学校を休んだが、現在は登校しているという。

　報告書などによると、男子生徒は同年６〜１２月までの間、当時３年生だった２人から学校や寮で「死ね」「デブ」などの暴言のほか、踏みつけられるなどのいじめを受けていたと認定した。寮の部屋で肛門にドラムスティックを挿入され、他の生徒に見せられたり、動画を撮影されたりしていた。

　男子生徒から電話で被害を聞いた母親が学校に通報。道はいじめ防止対策推進法上の「重大事態」に認定し、第三者委員会が調査していた。