ホンダが製造・販売している原付バイクで、走行中に後輪がロックする事案などがおよそ60件発生していた問題で、ホンダが近く該当する5つの車種、あわせて約65万台について無償で回収・修理を行う方針であることが新たにわかりました。
問題が発覚したのは、ホンダが製造・販売している原付バイクの3車種とホンダの部品を搭載しているヤマハの原付バイク2車種で、すでに合わせて約65万台が市場に流通しています。
部品にこびり付いた黒い汚れ。これは、オイルが漏れたことで土埃などが固まったものです。
このように、エンジンの回転を後輪に伝えるミッションが入っているケースからオイルが漏れだしたことが原因で、「後輪がロックする」事案が起きていることがJNNの取材で明らかになりました。
ケースの接合面に生じたわずかな隙間から徐々にオイルが漏れて無くなることで、潤滑油を失ったミッションが異常に高い温度になって焼き付き、走行中に突然、後輪がロックしてしまうとみられます。
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これまでおよそ60件の「後輪ロック」などが発生し、転倒事故も少なくとも1件起きているということです。
関係者によりますと、ホンダが近く、該当する5つの車種、あわせて約65万台について無償で回収し、修理を行う方針であることが新たにわかりました。
最初に「後輪ロック」が報告されたのは2019年10月。国交省は5年も前から「後輪ロック」が断続的に発生していたにもかかわらず、ユーザーへの周知などの対策を講じてこなかったことを重くみて、社内の情報共有の在り方など、業務の改善を指導したとみられます。