折れたチキンラーメンと水をフライパンで加熱→焼き過ぎて水気が飛んだ!→後のインスタント焼きそばである ウソみたいな「日清焼そば」誕生秘話

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2024年11月15日 12:00  まいどなニュース

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これが失敗から生まれた商品とは……(画像提供:日清食品)

袋麺をお湯で戻しながら作るインスタント焼きそばの元祖である「日清焼そば」。実は失敗からヒントを得て生まれた商品であるとの噂を耳にして、真相を確かめるべく日清食品株式会社の広報担当者(以下、日清食品)に聞いた。

【写真】「日清焼そば」はウインナーと一緒に麺を茹でると美味しいらしい!

目を離した隙に焼きすぎたチキンラーメンを食べてみたら「おいしい!」

日清食品の創業者でインスタントラーメンの生みの親としても知られる安藤百福氏が、試行錯誤の末「チキンラーメン」を世に出したのは1958年。焼そば誕生のきっかけは、その4年後の偶然の出来事だった。

「チキンラーメンは、麺にスープで味をつけてから揚げるという独特の製法ゆえ、麺の“折れ”が出やすい商品でした。その折れた麺を活用できないか、弊社の研究所で利用法を研究していたのです」

ある日、1人の研究員が、フライパンに折れたチキンラーメンと水を入れて加熱していた。そのとき来客があり、一時離席。用件を済ませて戻ると、水分が飛んだフライパンの中で麺がこんがりと焼けていたという。

研究員は「しまった!」と思ったものの、こんがり焼けた麺が焼きそばのように見える。ものは試しと口に運んでみると「うまい!」となった。

当時は大ヒット商品「チキンラーメン」に並ぶ新商品の開発が求められていたこともあり、1962年の冬から商品化に向けた開発プロジェクトがスタートした。

焼きそば用の麺を新たに開発して粉末ソースで味付けする調理法を確立

チキンラーメンは、あらかじめ麺にスープで味付けをして、お湯で戻す際に溶け出すようになっている。だが、スープで味付けをした麺を焼くと焦げやすいため、まったく新しい麺が開発された。

「調理方法も、コップ1杯の水で戻しながら焼いて、そのあと粉末ソースをかける方法を採用しました」

こうして1963年7月、「日清焼そば」が誕生したのだった。

最後に「日清焼そば」をおいしく調理するコツを聞いた。

「パッケージの裏面に掲載している『調理方法』の通りに作っていただくのが、おいしく調理するコツです」

1.水の量を220ml正しく測る。

2.麺の両面しっかりとお湯を吸わせてからほぐす。

3.粉末ソースを入れる直前にサラダ油を小さじ約2分の1入れる。

4.粉末ソースを加えたら最後に強火で炒め、チリチリと焦げるような音がしてきたらできあがり。

「マーケティング担当者のお勧めは、麺と一緒にウインナーを茹でることです。粉末ソースのスパイシーなおいしさがウインナーの肉汁とあいまって、とてもおいしいです。仕上げに目玉焼きを添えていただくと、いっそうおいしくお召し上がりいただけます」

中でも、コラボを続けているシャウエッセンとの相性が良いらしい。一緒に茹でるだけの簡単調理なのに、シャウエッセンのもつ香ばしさとソースのスパイシーな風味が絶妙にマッチして、なるほど、これはお勧めだ。

11月中旬からはミュージシャンのGACKTさんを起用し、「神の粉末、一度味わってみないか」と語りかけるテレビCMの放映がスタートするそうだ。

(まいどなニュース特約・平藤 清刀)

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このニュースに関するつぶやき

  • なにもない状態からの発明ってそんな感じなのかな。 カップ焼きそばカロリー高すぎなので敬遠しがち。
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