農林中央金庫が19日発表した2024年9月中間連結純損益は8939億円の赤字(前年同期は1443億円の黒字)だった。海外金利上昇で含み損を抱えた米欧国債の売却を進めたことで巨額損失を計上。赤字額は4〜6月期(4127億円)から拡大し、上半期として過去最大となった。
農林中金は、金利上昇を受けて外債などの債券の含み損が3月末時点で2兆1923億円に拡大。ドル調達コストも上昇して運用の利ざやが縮小したことで収益を圧迫し、損失確定を迫られた。通期の純損失額については、これまで1.5兆円規模になるとの見通しを示してきたが、奥和登理事長は記者会見で「1.5兆円以上には、まず間違いなくなる」と指摘。さらに拡大する可能性があるとの認識を示した。