南葛SC(関東サッカーリーグ1部)は4日、元日本代表MF稲本潤一が今シーズン限りで現役を引退することを発表した。
1979年9月18日生まれで現在45歳の稲本は、ガンバ大阪のユースから1997年にトップチームへ昇格し、プロキャリアをスタートさせた。2001年にはアーセン・ヴェンゲル監督(当時)率いるアーセナルへレンタル移籍し、海外挑戦を果たすと、イングランドではフルアム、ウェスト・ブロムウィッチ、カーディフ・シティにも在籍した。その後、ガラタサライ(トルコ)、フランクフルト(ドイツ)、レンヌ(フランス)でのプレーを経て、2010年に川崎フロンターレに完全移籍を果たした。
その後、2015年に北海道コンサドーレ札幌に、2019年にSC相模原に移籍後、2021シーズン限りで契約満了となると、2022年から南葛でプレー。昨季はリーグ戦6試合出場1得点を記録していたが、選手兼コーチとなった今季は出場機会がなかった。
また、2000年3月には日本代表デビューを果たし、2002年、2006年、2010年と3大会連続でFIFAワールドカップにも出場。2002年大会では2得点を挙げ、日本代表初のベスト16に貢献を果たすなど、代表通算では82試合に出場した。
現役引退を決断した稲本は、南葛のクラブ公式サイトで以下のようにコメントを発表している。
「このたび、今シーズンをもって現役を引退する決断をいたしました。南葛SCという素晴らしいクラブでキャリアの最後を迎えることができることを、大変誇りに思っています。この3シーズンでJFL昇格を果たせなかったことは、心残りであり、ファンや関係者の皆様には申し訳ない気持ちもあります」
「しかし、クラブオーナーである高橋先生が掲げる『アジアチャンピオンズリーグ制覇』という大きな目標に向けて、自分もまた新たな形でサッカー界に貢献し、その目標達成のために力を尽くしたいと考えています。これからのキャリアの中で、もし再び南葛SCから必要とされる機会があれば、その時は全力で力を貸したいと思っています」
「このクラブで過ごした3シーズンは、私にとってかけがえのない時間でした。南葛SCを支えてくださった全ての方々に心より感謝申し上げます。ありがとうございました」