ヴィレヴァンといえば“手書きPOP”だけど、あと2つ「絶対見るべきモノ」があった。全店舗をまわるファンが熱弁

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2024年12月11日 16:20  女子SPA!

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ヴィレッジヴァンガード新京極店のポップ
全国に300以上の店舗を展開する、“遊べる本屋”ヴィレッジヴァンガード(以下、ヴィレヴァン)。誰もが一度は足を運んだことがあるのではないでしょうか。ですが大人になって、久しく行っていない方も多いかもしれません。

昭和から平成のサブカルチャー文化を盛り上げてきたヴィレヴァンですが、令和のヴィレヴァンにも個性的で楽しい店舗がたくさん存在します。全国のヴィレヴァン約300店舗を回り続ける、ヴィレヴァンの熱烈ファン「ヴィレヴァン全店まわるひと【非公式】」(@village_vanvan)さんに、大人に向けた“ヴィレヴァン店内での楽しみ方”を聞いてきました。

◆ヴィレヴァンはお店の形態によって、大きく4つに分類

――ヴィレヴァンは路面店や大型ショッピングモール店など、さまざまな形態があるのですが、扱っている商品も違うのでしょうか?

ヴィレヴァン全店まわる人【非公式】(以下、ヴィレ全)「ヴィレヴァンはお店の形態によって、大きく4つに分けることができます。『路面店系』『大型モール店系』『ショップ店系』『ファッションビル系』です。

『路面店系』は通りに面した独立した店舗。『大型モール店系』はイオンのように、家族連れをターゲットにした施設に入っている店舗です。『ショップ店系』は、専門店はたくさん入っているけど、子連れではない方たちをターゲットにした施設の店舗。『ファッションビル系』は、パルコなどのアパレルのお店が多い施設に入った店舗です。ショップ店系は、わりと昔の路面店に近いイメージで、店内が少し薄暗かったり古いものが置いてあったりします。施設ごとにターゲットが異なるので、扱っている商品も異なります」

◆大人女性が楽しめるヴィレヴァン姉妹店「newstyle」も

――お店の形態によって、扱っている商品も大きく違うのですね。

ヴィレ全「はい。ファッションビル系のヴィレヴァンは、女性をターゲットにした売り場になっています。コスメ売り場の面積が大きくて種類も豊富ですね。女子SPA!読者の30〜40代女性であれば、ファッションビル系のヴィレヴァンがおすすめです。大型モール店系とは異なった、おしゃれなアイテムを見つけられると思いますよ」

――ヴィレヴァンの雰囲気の中でコスメを選ぶなんてワクワクしますね。

ヴィレ全「他にも女性におすすめなのが、ヴィレヴァンの姉妹店である『newstyle(ニュースタイル)』です。全国に10店舗ほど展開していて、『大人になっても遊びたい!子供が出来ても楽しみたい!』をコンセプトに、女性向けの商品をたくさん取り扱っています。調理家電や料理の本も置いてあります。ヴィレヴァンのテイストが好きな大人女性が楽しめる場所だと思います」

◆店内のポップにはいつも新しい発見が

――大人になった今、改めてヴィレヴァンを楽しむ方法などあれば教えてください。

ヴィレ全「まずはお店に入ったら、店内にあるポップを見てもらいたいです。商品の説明についている黄色の小さい紙です。そこに、すごくおもしろいことが書いてある可能性が高いんです。大喜利ではないんですけど、商品の説明をしつつ、ひとひねりあるまとめ方や文章で仕上げてあります。各店舗の店員さんが頭をひねって、楽しく商品を紹介してくれているので、かなり楽しめると思います。

あとは陳列されている棚を『これは何のテーマかな?』と考えながら見てまわると、よりヴィレヴァンが楽しめます」

◆「なぜここにこれが?」謎解き感覚でおもしろい陳列棚

――棚のテーマですか?

ヴィレ全「はい。ヴィレヴァンの陳列棚はテーマを作って、本や雑貨をディスプレイしているところが多いです。その棚が何をモチーフに、どのようにディスプレイされているのかを考えるのはとても楽しいです。

例えば、先日僕が行った店舗の棚のテーマは『ハリー・ポッター』でした。ハリー・ポッターの書籍やグッズが並ぶ中で、なぜかお菓子の型抜きが置いてありました。『なんでこんなところに?』と思ってよく見ていたら、カエルの型だったんです。劇中にも登場するカエルのチョコレートをこの型で作ろう、みたいなメッセージだったのだと思います。

店員さんの思いつきやひらめきで置いた商品を『なぜ?』と考えていくのは、ちょっとした謎解き感覚でおもしろいです。一つ一つの商品棚を見ていくと、『こんなところになぜこれが?』という商品があるので、テーマを見ながら謎解きをしてみてください」

◆ヴィレヴァンで、本棚の“最上段”を見るとわかること

――置いてある商品の謎が解けると、店員さんと心がつながった感覚になりそうですね。

ヴィレ全「マニアックな楽しみ方かもしれませんが、僕はそういうのを一つ一つ見ながらヴィレヴァンを楽しんでいます。『最近のヴィレヴァンは、置いてある商品がどこも同じだ』という声も聞きます。でも、なんとか個性を出そうとがんばっている店舗はまだまだたくさんあります。

本部が一括で仕入れている商品もあるけど、店員さんが自分の裁量で仕入れられる範囲の中で、売れる商品を見極めて遊び心を出そうとする気概を感じるお店も多いです。遊び心こそがヴィレヴァンの魅力だと思うので、そんな店員さんの気概をぜひ楽しんでみてほしいと思います」

――他に見るべき点はありますか?

ヴィレ全「かなりマニアックな見方になるかもしれませんが、古い店舗に行った場合は、本棚の上段をチェックしてほしいです。棚の一番上にある変な本をぜひ手に取ってみてください。

というのも、古いお店の大きい本棚の上段には、仕入れたけど長年売れなかった本が追いやられて置かれています。この仕入れたけど売れなかった本にこそ、店員さんのこだわりや思いが詰まっていて、まさにヴィレヴァンぽいんです。上段以外にも、一番下の段に追いやられている場合もあるので、お店に入ったら大きい本棚の上段と下段をぜひ見てほしいと思います」

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店内に入ったら、店員さんが趣向を凝らしたポップを見るのも、ヴィレヴァンならではの醍醐味です。ヴィレヴァンに行ったら、まずはポップをチェックしてください。また、なんとなく商品を眺める前に、棚の前に立ってその棚ごとのテーマを考えるのもおもしろそう。商品がそこに並ぶ理由や、店員さんからのメッセージを感じ取ることができるはずです。足を運ぶだけではもったいない! ぜひ、ポップや棚、本棚もじっくりチェックして、ヴィレヴァンの魅力を存分に楽しんでみてください。

【ヴィレヴァン全店まわるひと【非公式】】
全国に300店舗以上あるヴィレッジヴァンガードを北は北海道、南は沖縄・宮古島まで全店訪問を目指して全国をまわり中。Xにて、訪れた全ての店舗の記録を掲載。X:@village_vanvan

<取材・文/瀧戸詠未 写真提供/ヴィレヴァン全店まわるひと【非公式】>

【瀧戸詠未】
大手教育系会社、出版社勤務を経てフリーランスライターに。教育系・エンタメ系の記事を中心に取材記事を執筆。X:@YlujuzJvzsLUwkB

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