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生まれつき聴覚障害がある井出安優香(あゆか)さん(当時11歳)が7年前、重機にはねられ死亡した事故を巡り、将来得られたはずの収入「逸失利益」の算定が争われた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁(徳岡由美子裁判長)は20日、1審判決を変更し、健常者と同額の支払いを認めた。
障害児の逸失利益については一定減額されてきたが、同額を認める司法判断は異例。高裁判決は井出さんについて「健常者と同じ職場で同等に働くことが可能だった」と判断した。
井出さんは2018年2月、大阪府立生野聴覚支援学校からの下校中、事故に巻き込まれた。両親らは重機の運転手側に約6100万円を求めて提訴。逸失利益は健常者と同等だと訴えたが、23年の1審・大阪地裁判決は「障害で労働能力が制限されることは否定できない」と述べ、全労働者の平均賃金の85%が相当だと算定した。【木島諒子】
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