第97回選抜高校野球大会(3月18日開幕・阪神甲子園球場)の出場校を決める選抜委員会が24日に行われ、出場全32校のうち九州からエナジックスポーツ(沖縄)が春夏通じて初の甲子園出場を決めた。
選考理由には「ヒットエンドランに対応して機動力を発揮すると同時に、四死球22個と選球眼にも優れ、多彩な攻撃パターンで試合を優位に展開した」と九州大会の評価がされた。さらに「注目点としてベンチからの指示は少なく、選手自らが試合展開を考えながらサインを出し合い、プレーするという点に創意工夫を感じた」とチームで採用している“ノーサイン野球”を挙げ称えた。
エナジックスポーツのエース・久高颯(2年)の投球については「投手力は主戦左腕、久高投手が130キロ台後半のストレートと切れの良い変化球を投げ分け安定感を見せた」と称賛。「守備は失策が少し多かったが、ミスを全員でカバーしようとする意識を強く感じた」と最後に守備の評価を話すと選出が承認された。
2022年に始動したエナジックスポーツ野球部は、本島北部・名護市に拠点を置く。当初、通信制のみだったが2024年4月からは通信制と全日制を併設した。野球部は創部3年目の2024年春季沖縄大会で初優勝に輝くと、昨夏と昨秋の沖縄県大会で準優勝。昨秋の九州大会では沖縄尚学(沖縄)の優勝に続き、エナジックスポーツが準優勝と沖縄勢が躍進し、センバツで11年ぶりに沖縄から2校選出となった。
チームを指揮する神谷嘉宗監督(69)は2008年に浦添商(沖縄)を率いて夏の甲子園に出場するとベスト4に進出、2014年には美里工(沖縄)を初のセンバツ出場に導いた名将。創部から快進撃を続けるエナジックスポーツ初の大舞台に注目が集まる。
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