ソニーグループ(G)は29日、十時裕樹社長(60)が最高経営責任者(CEO)に就任する人事を発表した。4月1日付。吉田憲一郎会長CEO(65)は代表権のある会長になる。十時氏に権限を集中させ、ゲームや音楽、映画などエンターテインメント事業を中心に据えた経営を加速させる。
CEOの交代は7年ぶり。十時氏はソニー銀行設立を主導した後、通信事業やスマートフォン事業を手掛け、2023年4月に社長最高執行責任者(COO)兼最高財務責任者(CFO)に就任。吉田氏と二人三脚で、エンタメを中心とした事業構造への変革を進めた。
ソニーGは26年度までの3年間に1兆8000億円の戦略投資を実施する計画で、中心はエンタメ分野になる見込み。今年1月にはKADOKAWAに約500億円を出資し、約10%を保有する筆頭株主になった。
十時氏は「約11万人の社員とともにソニーのさらなる進化、成長に挑戦できることは楽しみ」とのコメントを出した。