【スーパーボウル】歴史的ワンサイドでイーグルス7季ぶり2度目V チーフス史上初3連覇逃す

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2025年02月10日 12:18  日刊スポーツ

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優勝を決め喜ぶイーグルスのブラシンガム(ロイター)

<アメリカンフットボールNFLスーパーボウル:チーフス22−40イーグルス>◇9日(日本時間10日)◇ルイジアナ州ニューオーリンズ=シーザース・スーパードーム



イーグルスが、歴史的ワンサイドゲームで雪辱を果たした。7季ぶり2度目のNFL制覇を遂げた。MVPには、司令塔のクオーターバック(QB)ジェイレン・ハーツ(26)が選ばれた。パス221ヤード、2TD(タッチダウン)にランでも72ヤード1TDを挙げ「God is good(神は善良だ)」と喜んだ。


全米で人口の3分の2を上回る2億人超が視聴し、最も注目されるスーパーボウル史上初の3連覇を目指したアメリカン・カンファレンス(AFC)のカンザスシティー・チーフスと、ナショナル・カンファレンス(NFC)から2年ぶり出場のフィラデルフィア・イーグルスが対戦。戦前の予想を覆す、まさかの展開でイーグルスが40−22の大勝を収めた。


QBハーツがWRのA・J・ブラウンへのTDパスや、自らのスクランブルでランでもヤードを獲得するなど、攻撃をけん引。前半24得点。後半も手を緩めることなく加点した。


極めつきは守備で、相手のスターQBパトリック・マホームズ(29)に、キャリア最悪の6QBサックを浴びせた。2年前に35−38の逆転負けを喫していた相手に「6倍返し」の点差でリベンジし、世界中のSNSで「DL(守備ライン)がMVP」の投稿があふれた。


「王朝」とも称されるほど勝ちまくってきたチーフスは、NFL史上最高年俸の10年総額500億円を誇るQBマホームズが、通算4度目のスーパーボウル進出を20代にして遂げたが、大乱調だった。過去3度のMVPに輝いた舞台で、悲劇的に封じ込まれた。


この日は判断が遅く、攻撃ライン(OL)の崩壊もあり、ポケット(QBを守る空間)が破られ続けた。被インターセプト2、被QBサックは自己ワーストの6と、イーグルスの守備陣に圧倒された。


後半、何とか1つTDを返してスーパーボウル史上初の無得点こそ免れたものの、前半の獲得ヤード数がわずか「23」という衝撃的な完敗に終わった。


イーグルスは、史上9人目の2000ヤード(2005ヤード)ラッシャーとなったRBバークリーも活躍。後半もWRスミスの46ヤードTDパスキャッチなど着実にスコアを重ね、中立地ながら、ほぼホームのような大声援に応えた。最後は控えQBケニー・ピケットを投入。残り2分42秒で、ヘッドコーチのニック・シリアニに歓喜の「ゲータレード」シャワーが行われるなど歴史的な大勝となった。


米国のドナルド・トランプ大統領が、現職として初めて現地観戦し、リオネル・メッシやポール・マッカートニーも訪れた。ハーフタイムショーは、グラミー賞で最優秀楽曲賞など主要部門を含む最多5冠を達成したケンドリック・ラマーが務め、国歌斉唱はグラミー賞5度のジョン・バティステ。大注目の一戦は、チーフスの3連覇が夢と消えた。


マホームズは第4Q終了間際に2TD目のパスを通し、最後も50ヤードのTDパスで意地を見せたが、顔を悔しさでゆがめ、天を仰ぐ姿ばかりが目立った。


米歌手テイラー・スウィフトの恋人で、NFLを代表するTEのケルシーも浮かない表情で、わずか3キャッチに終わった。V3への暗雲は前半から色濃いままで、反対に、若いイーグルスが新時代の到来を予感させる完勝を収めた。


◆フィラデルフィア・イーグルス 1933年に創設。チーム名は、混乱する大恐慌からの立て直しを目指すニューディール政策のシンボル、ワシから名付けられた。スーパーボウル創設前に3度リーグを制しているが、スーパーボウルには4度目の出場で7年ぶり2回目の制覇。チームカラーは深緑を基調に銀、黒、白。本拠地はリンカーン・ファイナンシャル・フィールド(収容6万9796人)。主なOBは伝説的DEレジー・ホワイト。今季の守備はリーグで最も喪失ヤード数が少なかった。

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