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大阪府知事や大阪市長を務めた弁護士の橋下徹氏(55)が24日、フジテレビ系「めざまし8」(月〜金曜午前8時)に生出演し、兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑告発文書問題で、県議会の調査特別委員会(百条委)がまとめた調査報告書の内容を、日本維新の会の兵庫県議2人が外部に漏えいしたことに言及した。
番組では、百条委のメンバーで維新の増山誠県議が23日の会見で、昨年10月に非公開で行われた百条委の証人尋問の音声データを、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首に渡したことを認めたことを報道。同じく維新の岸口実県議が「黒幕情報」の入った文書を立花氏に渡したことを認めたことも伝えた。岸口氏の渡した文書には、今年1月に亡くなった竹内英明元県議らが文書問題の「黒幕」だと批判する内容も含まれていた。2人は百条委の委員を辞職し、増山氏は離党届を提出している。
橋下氏は維新創設者としてコメントを求められると、まず「10年前に維新をやめて、僕は党員でも何でもないんですけど、15年前に維新を作ったという意味では、これはもう責任を感じてます。こういう集団になってしまった、と。本当に残念だし、有権者の皆さまには本当に申し訳なく思っています」と謝罪した。
続けて、増山氏が「発信力があるのが吉村(洋文代表)さんよりも立花さん」との理由で立花氏に情報提供したと主張していることに触れたことに言及。橋下氏は「僕が聞くところでは、吉村さんは『こんな情報、表に出せない』と。きちんと裏も取れているものではないし」と吉村氏の判断があったことを明かし「(増山氏から吉村氏に)直接かどうかは分からないですけれども、そういう話が維新の中枢部にいっていたところもあったんですけど、維新の方では『これは出せない』というような判断の中で、増山さんですか? そうであれば立花さんを、と頼ったんだと思います」と推察した。
また百条委員会が、知事選期間中は選挙結果に影響を与えるため、選挙後に精査して情報公開する予定だったにもかかわらず、漏洩した音声データがそのまま公開されたことにも言及。「ルールに基づいて後で出す、というところを、完全にこれはルールを無視したことになる」と厳しく断じた。
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ここで橋下氏は「いろいろ議論があるところだとは思うんですが、大手マスメディアで注意しなければいけないのは、批判の仕方として」と前置きして持論を展開。「大手マスメディアも、本来秘密であるものを報じていることってたくさんある」と、警察の捜査情報などを報道していることを指摘した。「秘密であることを報じているのも報道。公共性、公益性ということですね」と国民の利益に基づく報道は認められるべきとした。
また「マスメディアは情報源をしっかり守る」と、今回の例と対比して「今回は情報源を立花さんが全部明らかにしてしまったので、今こういう批判がされている」と解説。「今回、増山さんや岸口さん、何が問題かというと、ルール違反した、秘密のものを出した、ということに限らず、自分たちの利益にやった、というところが一番の問題です。斎藤さんを当選させる、自分たちの政治的な利益になるということで、秘密の情報を出していった、真偽不明の怪文書を出していったというところが一番重要」とポイントをあげた。
橋下氏はその上で「秘密のものを全部報じたらダメなんだ、とやってしまうと報道ということは成り立たなくなってしまう」と、公益を目的とした情報開示とは一線を引くべき、との見方を示した。
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