東京債券市場で長期金利が1.500%に上昇したことを示すモニター=6日午前、東京都中央区 6日の東京債券市場で、長期金利の指標となる新発10年物国債(第377回債)の流通利回りが一時1.505%に上昇(債券価格は下落)した。2009年6月以来、約15年9カ月ぶりの高水準。日銀の追加利上げ観測が広がる中、ドイツの長期金利急騰を受けて債券売りが強まった。
日銀の内田真一副総裁は5日の講演で「経済・物価の見通しが実現していけば、引き続き政策金利を引き上げ、緩和度合いを調整していく」と述べた。市場では「利上げ継続の姿勢が改めて示され、債券は買いづらい」(資産運用会社)との声が聞かれた。
ドイツでは、次期政権樹立に向けて連立交渉中の政党が政府の借入規則の全面見直しで合意。防衛費の増額など財政拡張が進むとの見方から独長期金利が急騰、東京市場に波及した。