1本10万円の観賞用「うまい棒」

国民的駄菓子の「うまい棒」。手頃な価格で長く愛される商品だが、何とこのたび1本10万円のうまい棒が発売されることになった。

ニューヨークを拠点に活動する現代美術家・松山智一さんが手がけたアート作品で、あくまで観賞用。うまい棒販売元の株式会社やおきん（東京）が協力し、実現した。特別な加工はなく、白いパッケージに「げんだいびじゅつ味」と書かれている。

8日から麻布台ヒルズギャラリー（東京）で開催される個展「松山智一展 FIRST LAST supported by UNIMAT GROUP」で、限定50個販売される。税込価格で11万円。

コンセプトは「広く親しまれた商品にアートとしての新たな価値を見出す」こと。松山さんはうまい棒を通じて、社会に広く受け入れられる価値やその正体を問いかける。

【松山智一（まつやま・ともかず）】
アジアとヨーロッパ、古代と現代といった両極の要素を結びつけて再構築し、異文化間での自身の経験や、情報化の中で移ろう現代社会の姿を反映した作品を手がける現代美術家。1976年岐阜県生まれ、ブルックリン在住。

1本10万円の「うまい棒」発売　現代美術家が観賞用として制作　限定50個