『第30回AMDアワード』授賞式に出席した山崎貴氏 (C)ORICON NewS inc. 優秀なデジタルコンテンツなどの制作者を表彰する『第30回AMDアワード』(主催:一般社団法人デジタルメディア協会)の授賞式が25日、都内で行われた。大賞/総務大臣賞を『ゴジラ-1.0』が受賞した。
【写真】喜びにあふれた表情で旗を受け取る山崎貴氏
受賞理由は「『ゴジラ-1.0』は日本映画の歴史を変えた。ハリウッドはアカデミー賞視覚効果賞で最新のCGを駆使する技術力の高さを認め、VFXと物語の融合にスティーブン・スピルバーグ氏を筆頭とした世界のクリエイターらは驚明した。興行収入は海外での成績が日本国内の75.6億円を大きく上回り、世界で170億円を突破した。そのエンターテイメント性は国境や文化を超えて通用することを示した。世界中の観客を感動させた作品の素晴らしさを高く讃えたい。同時に、山崎貴監督が所属する白組はSNSで発掘した若手クリエイターたちを現場に呼び寄せチャンスを与え、ベテランの才能と新たな世代の才能の力を結集して世界への道を開いたことも次世代育成の観点から高く評価したい」というものだった。
作品を代表して脚本・監督・VFXを担当した山崎氏が授賞式に出席。村上誠一郎総務相からチャンピオンフラッグやモノリスを手渡された。山崎監督は「大変な賞をいただいて、本当にありがたいとともに緊張しています」と一言。「今回の『ゴジラ-1.0』は、すごくデジタルというものに助けられた作品だと思っています。ゴジラというのは長いこと、着ぐるみを買って一発撮りで撮るという歴史がありまして。そういう中で我々は完全にフルCGのゴジラに挑戦した。だから、すごくそこは怖かった。着ぐるみの文化の中に違う方向から入っていくことで。でも、若いスタッフたちをはじめとして、皆さんがすごく頑張ってくれて。なんとか皆さんに認めてもらうものができた。今回このような素晴らしい賞をいただけたというのは本当にうれしいです」としみじみ。
「デジタルで言うと、本当にこの賞をもらえて『デジタルでやってよかったね』と言われているような気がして、とてもうれしいです」と笑顔を見せた。「ちょうどコジラの30作目なんですよ。で、今回(AMDアワード)も30回目。非常に縁があるなと思いまして。そんな意味でもいただけてとてもうれしいです」と朗らかな表情になっていた。
■『デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー’24/第30回AMDアワード』主な受賞一覧
【大賞/総務大臣賞】『ゴジラ-1.0』
【AMD理事長賞】Netflixシリーズ『地面師たち』
【優秀賞】HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』、駅ピアノ 空港ピアノ 街角ピアノ、『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』、『ゴジラ-1.0』、「スマートフォンAQUOS」CM『ああ、松田優作に、使って欲しい。』、ニンテンドーミュージアム、Netflixシリーズ『地面師たち』、「Bling-Bang-Bang-Born」、Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)、『ラストマイル』
【功労賞】桜井政博(有限会社 ソラ代表)
【江並直美賞(新人賞)】押山清高(アニメーション監督・アニメーター・株式会社ドリアン)
【リージョナル賞】『みんなの防災アプリ』
【30周年特別賞】村井純(慶應義塾大学 教授)