センバツ決勝は「投打に対照的」横浜VS智弁和歌山!勝敗分けるポイントは

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2025年03月29日 17:00  ベースボールキング

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『第97回選抜高等学校野球大会』(C)Kyodo News
 28日に行われたセンバツ準決勝の2試合は、横浜と智弁和歌山が勝利。ともに試合序盤に主導権を握ると、ほぼ相手に隙を与えることなく逃げ切った。東西横綱による決勝は、休養日を1日挟んだ30日に行われる。



 大一番を前に、今大会の全体的な傾向や両チームのこれまでの戦いぶりから、決勝の見どころを探っていきたい。



 まず今大会の最大の特徴が、先制点を挙げたチームの勝率の高さだ。準決勝までの30試合で、先制したチームは25勝5敗(勝率.833)と好成績を残している。決勝戦を含めて22勝9敗(同.710)だった去年のセンバツと比べても、先制点の重要さが増していることが分かるだろう。



 決勝で激突する両チームも例に漏れず、先行逃げ切りが勝ちパターン。横浜は4試合中3試合で、智弁和歌山は全4試合でそれぞれ初回に得点を挙げており、試合前の“じゃんけん”が試合を左右する可能性もある。



 ここからは両者の投手陣と打線の傾向を見ておこう。



 投手力を比べると、横浜は4試合で11失点。智弁和歌山は2回戦のエナジックスポーツ戦で許した4失点のみで、残る3試合は完封勝利を収めている。



 ただ、両チームの主力投手のタイプは大きく異なる。



 横浜は左腕・奥村頼人と右腕・織田翔希のWエースはどちらも本格派。ともに切れのある速球が最大の持ち味で、今大会の奪三振率は奥村が9.00、織田翔希も7.32と高い。



 一方の智弁和歌山は渡辺颯人と宮口龍斗のW右腕がチームを支える。宮口は8回を投げて7個の三振を奪っているように本格派に分類されるが、奪三振率5.88のエース渡辺は技巧派タイプ。制球力を武器にテンポよくコーナーを突き、高校生離れした投球術を披露する。それだけに智弁和歌山とすれば、内外野の守備も大きなポイントとなりそうだ。



 では横浜と智弁和歌山の打線はどうか。横浜は22得点、智弁和歌山は27得点を挙げているが、その得点パターンは対照的である。



 打順別の打点数を見ると、横浜は全21打点のうちクリーンアップ(3〜5番打者)が17打点を挙げ、それ以外の打順は4打点のみとやや寂しい数字。1〜2番が出塁して、中軸で返すのが横浜の得点パターンといえるだろう。



 一方の智弁和歌山はクリーンアップの12打点に対して、それ以外の打順も10打点を挙げている。横浜の投手陣としては、上位から下位まで全く気が抜けないということだ。



 ただし、智弁和歌山の打線にも課題がある。それが試合中盤以降の攻撃力で、全27得点のうち4回までに21得点を挙げているが、5回以降は6得点のみ。準決勝の浦和実戦でも、3回までに5点を挙げたが、4回以降はやや淡白な攻撃を見せていた。



 逆に横浜は1〜4回と5回以降にそれぞれ11得点ずつを挙げている。智弁和歌山としては、最後まで気が抜けない。



 以上の傾向から、決勝は先制点をどちらが奪うかが最初のポイントとなるだろう。智弁和歌山としては、今大会はほぼ接戦の状況がないだけに、できるだけ早く得点を重ねて、先行逃げ切り態勢が理想だろう。一方の横浜とすれば、上位打線で着実にチャンスをモノにして、後半勝負に持ち込みたいところだ。



 いずれにしても東西横綱による決勝は、手に汗握る展開を期待したい。



文=八木遊(やぎ・ゆう)

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  • 子供の球遊びに見どころ?ǭ所詮アマチュア。野球と言う名の物真似��勘違いしている選手、監督、学校も多いし��学生野球は教育の一環(日本学生野球憲章)��まぁ、そう言わずに����
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