「自分に甘さがあった」引退も頭をよぎった佐野海舟、自身を見つめ直し強い覚悟でリスタート「ここからの方が大事」

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2025年05月28日 16:19  サッカーキング

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騒動後日本で初の取材に応じる佐野海舟
 日本代表に復帰を果たしたマインツのMF佐野海舟が28日、メディア取材に応じ、昨年起こした自身の騒動を謝罪。日本代表活動への想いなどを語った。

 FC町田ゼルビアでキャリアをスタートさせた佐野は鹿島アントラーズへと移籍。2023年11月に日本代表に初招集され、順調にキャリアを歩んでいた中、2024年7月にはブンデスリーガのマインツへの完全移籍が発表された。しかし、渡独直前に女性に対する不同意性交容疑で逮捕される事態に。翌8月に不起訴処分となっていた。

 その後ドイツで1年間プレーした佐野は、マインツでは開幕からブンデスリーガ全試合に先発出場。海外挑戦1年目で大きな活躍を見せていた。

 日本代表復帰が期待される中で、なかなかその機会が訪れなかったが、6月のFIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)に臨む日本代表メンバーに復帰。2024年1月のAFCアジアカップカタール2023以来となる復帰を果たすと、佐野本人も声明で「色々な人にご迷惑をかけてしまった事、大変申し訳ございませんでした」と謝罪していた。

 騒動以降、国内で初となる取材対応を行った佐野。黒いスーツ姿で登場し騒動について謝罪。改めて、日本代表への想いを語り「日々、自分ができることを考えてやっていたつもりでしたが、自分をしっかり見つめ直して全然できていなかったと思います。見つめ直した期間を忘れないようにやっていかなければいけないと思います」と、気持ちを新たに臨むとした。

 逮捕後、留置所にいた佐野は「自分を見つめ続けて、考えて続けていました」当時を振り返り、引退することも頭をよぎったとコメント。「そういった(サッカーを辞める)考えはありましたし、自分が一番大事な時期に、自分に甘さがあったと思います。サッカーをやれるチャンスをもらえた以上は、自分もしっかりとそこでやっていかなければいけないと思っています」と、不起訴となりマインツでプレーを続けられると決まってからは、気持ちを切り替えたとした。

 サッカーができない期間もあった中で「自分の行動という面で反省することもあります。自分を見つめ直して、考えられることを考えました。それを行動に繋げないといけないと思っていたので、今後は口だけでなく、行動で示したいと思います」と語った佐野。「本当にサッカーができている自分は、自分だけでなく、本当にたくさんの方が関わって下さって、今この場に立てていると思っています。関わって下さった皆さんのためにも、自分はサッカーを頑張らなければいけないです」と、辞めて責任を取るのではなく、プレーを続け、期待に応えることで返していきたいと語った。

 この日はトレーニングも行い、森保一監督や日本代表のコーチ陣とも再会。「もちろんお話ししました」と語った佐野は「自分は本当に覚悟を持っているということもお伝えしましたし、自分のせいで周りの方に迷惑をかけて、周りの方にも矢印が向いてしまうこともありますが、自分ができることを考え続けて、自分はひたすら自分に矢印を向けてやり続けたいなと思っています」と、しっかりと集中して臨んでいきたいと意気込みを語る。

 今回は最終予選を戦ってきた主軸の大半が不在となる中で、大きな覚悟を持って復帰した佐野。日本代表の活動については、「自分の武器というものを出さなければいけないと思っています。自分はまだ何も残せていないので、武器をどんどん出していきながら、自分の存在を高めていければと思います」と、存在感を発揮していきたいと述べた。ブンデスリーガではリーグ最長の走行距離を記録しているが、「違いというものは、日々自分も課題を見つめながらやっています。今出せなくても、それを出せるようにやっていきたいです。ここで話しても、出せなければ意味がないと思うので、そこはプレーで見せたいと思います」と、ピッチ上で期待に応えられる姿を見せたいとした。また、「自分はここに戻ってこれましたが、ここからの方が大事だと思っています。実力の高い選手たちがたくさん集まっている中で、自分も存在感を高めてやっていかなければいけないと思います。何よりもこのチームのためにという気持ちは常に持ち続けて、責任や覚悟を持ち続けてやっていきたいと思います」と、日本代表のために覚悟を持って臨みたいとした。

 また、今回は弟でもある佐野航大(NEC)も初招集となり、日本代表としては佐藤勇人&佐藤寿人の兄弟以来、19年ぶりに兄弟が揃って招集を受けることとなった。兄弟揃っての招集には「単純に嬉しいです」と語った佐野。「ただ、自分が選ばれることで、多少弟という存在で矢印が向けられると思います。兄弟というよりは、弟の実力で選ばれたと思っていますし、2人でも話しましたが、ここからが本当に大事だと話しました」と、選ばれただけでなく、ピッチ上で結果を残すことが大事だと決意を語った。

 今回の騒動を受け、社会貢献活動も行っている佐野。「自チームの選手たちと一緒に、ドイツの子ども病院の訪問やサッカー教室をやってきました。まだまだ足りないと思いますし、自分ももっともっと社会に貢献したいと思っているので、これからどんどんそういった活動をしていきたいと思います」と、ピッチ外でも今までの自分を見つめ直して、しっかりと活動していきたいという。

 およそ20分程度の謝罪会見の最後には「メディアの皆さんにもたくさん迷惑をかけたと思っていますし、これから自分のプレーや行動で、また応援してもらえるようにやり続けたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたします」と改めて謝罪。これからの佐野の振る舞いに注目が集まる。

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