卸業者、例年と違う調達ルート=コメ高値の原因分析―24年度農業白書

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2025年05月30日 09:43  時事通信社

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時事通信社

スーパーのコメ売り場=23日、東京都江東区
 政府は30日の閣議で、2024年度の食料・農業・農村白書を決定した。昨夏以降のコメの価格高騰の原因を分析。24年産の新米に切り替わる端境期に南海トラフ地震の臨時情報が発表され、買いだめなどで需給が逼迫(ひっぱく)。大手集荷業者の扱う量も大幅に減少し、卸売業者などが例年と異なる調達ルートで仕入れざるを得なくなったことなどが価格上昇を招いたと指摘した。

 白書では、「令和の米騒動」と呼ばれた昨夏のコメ不足以降の状況を整理した。南海トラフ地震の臨時情報の発表後、スーパーでのコメの購買量が前年の約1.5倍に拡大。新米に切り替わる端境期でもあり、小売店などで品薄となった。

 24年産米のコメ収穫量は前年産より18万トン増加したものの、大手集荷業者の扱う量は大幅に減少。取引先の卸売業者などが「例年とは異なる調達ルートからも補完的に比較的高値で仕入れざるを得なくなる」状況が起きたことが、小売店での価格上昇につながったと分析した。

 大手集荷業者の取扱量が減った背景としては、生産者の直接販売や集荷業者以外への販売などが増加した影響も指摘した。

 白書では、こうした状況に対し、政府は今年3月から政府備蓄米の入札を複数回にわたって行うなど流通の滞りを解消するため取り組んでいると説明した。もっとも、政府はその後、備蓄米の放出方法を競争入札から随意契約へと転換した。 

このニュースに関するつぶやき

  • JA以外の買付業者が5割、コイツらはJAより遥かに高値で買取してるから、そりゃ消費者が手にする頃にはびっくりする価格になってるわな。そもそも卸業者が暴利で儲け過ぎてんねん!
    • イイネ!11
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