アメリカのトランプ大統領と実業家のイーロン・マスク氏がトランプ政権の減税策などをめぐって意見を激しく対立させています。トランプ大統領は「非常に失望した」と非難し、マスク氏は「恩知らず」と反発しています。
アメリカ トランプ大統領
「私は非常に失望しています。イーロン（・マスク氏）は法案の内容をここにいる大半の人たちよりもよく理解していたからです」
トランプ大統領は5日、重要政策の減税策などを盛り込んだ法案について、マスク氏が「無駄遣いであり、廃案にすべきだ」と批判していることをこのように非難しました。
そのうえで、マスク氏が法案に反対するのは自身が経営するEV＝電気自動車事業への「政府の補助金削減が含まれているからだ」と主張しました。
すると、トランプ氏がこうした発言を続けている最中にマスク氏はSNSに投稿し、「どうでもいい、EV補助金の削減は残せばいい。法案から山のような無駄遣いをなくすべきだ」と反論しました。
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さらに、去年の大統領選挙で多額の資金援助をしてきたトランプ氏について、「恩知らず」「私がいなければ選挙に負けた」などと激しく批判する投稿を続けました。
これを受けて、トランプ氏もSNSを使ってマスク氏に応戦しました。
先月末にマスク氏が政権の役職から退任した際には業績を称えていたにもかかわらず、「イーロンはすり減ってしまったので、私が（政府から）去るよう求めた」と投稿。「最も簡単に数十億ドルの予算を節約できるのは、イーロン（の会社）への補助金と政府の契約を打ち切ることだ」と攻撃を続けました。
2人が激しい応酬を繰り返した影響から、マスク氏が経営するEV大手「テスラ」の株価は前日から14％下落しました。トランプ氏との関係悪化が経営の不安材料になると判断されたかたちです。
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