ボートレース場でマッチング!? 滋賀県の結婚支援センターの試み→成婚カップル急増

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2025年06月07日 16:10  まいどなニュース

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ボートレース場でマッチングしてみると…?

 滋賀県の結婚支援センター「しが結(ゆい)」を介して知り合い、結婚への意思を固めるカップルが増えている。2024年度は33組がめでたく「卒業」(成婚退会)し、前年度に比べて倍増した。マッチングが好調な一方、センターの認知度には課題も残る。現状を取材した。

【写真】婚活イベントの様子。会場は…ボートレース場!!!?

 2月中旬、大津市のボートレースびわこに、男女約30人が集まった。琵琶湖を見渡せるホールで会話に花を咲かせ、レースの予想ゲームを楽しむなどしながら、思い思いの時間を過ごした。

 この集まりは、しが結が開いた婚活イベント。ボートレース体験という「一風変わったテーマ」(県の担当者)だったが、想定を上回る成果が出た。参加者の半数を超える8組のカップルが成立したのだ。

 しが結では最近、結婚に結び付くケースが増えている。22年10月のセンター開所以降、これまでに成婚退会したのは計49組。このうち、24年度だけで33組のカップルが成婚し、23年度の16組から大きく増加した。

 急増の背景には何があるのか。

 県は「ある程度の交際期間を経て、結婚を決意するタイミングになったのではないか。これまでの積み重ねの成果が表れてきた」と手応えを語る。

 しが結の特徴の一つは、AI(人工知能)を活用したマッチングだ。AIがそれぞれの価値観や相性などに合ったパートナーを自動で探して紹介してくれる仕組みという。思いがけない人と意気投合することもあり、利用した30代男性は「自分の力だけではなかなかお会いしにくい女性と巡り合えた」と効果を実感する。

 県によると、成婚した49組を分析したところ、AIの紹介を受けたのは19組(39%)。残る30組(61%)は年収や居住地などから自ら条件検索するサービスを活用していた。

 お見合いが成立したカップル延べ2927組のうち、AI紹介は1301組(44%)。さらに交際に発展した延べ934組のうち、AI紹介は378組(40%)だった。いずれも検索サービスには及ばないものの、「決して少なくない数」(担当者)だ。

 ボートレース体験のように趣向を凝らしたイベントを開くなど、さまざまな“仕掛け”も功を奏している。昨年12月には心拍数などから心の近さを解析する「心の距離メータ」(立命館大開発)を使った婚活イベントを企画。出会いの場につながっている。

 公的な結婚支援センターの「安心感」や、登録時の面談や独身証明書の提出といった運用の「厳格さ」も、好評を得ている。

 一方、しが結の認知度そのものは高まっていない。県が昨年実施した県民向けの意識調査で、1118人に聞き取ったところ9割以上が「知らない」と回答。婚活イベントの周知も十分に行き届いていない実態が浮き彫りとなった。

 県子ども若者政策・私学振興課の秦一平主事は「認知度を高めてもっと多くの人に会員登録してもらうことが大切。いろいろな工夫を凝らし、結婚への橋渡しができるような取り組みを続けたい」と話す。

(まいどなニュース/京都新聞)

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  • 公営ギャンブルカップル増やしてどうする。ちょw、まてよ まさかカジノがバックグラウンドにないか?知らんけど。
    • イイネ!6
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