「アース ミュージック&エコロジー」新作で“令和版森ガール”を提案

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2025年06月10日 10:01  Fashionsnap.com

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2025年秋の展示会より

Image by: FASHIONSNAP
 「アース ミュージック&エコロジー(earth music & ecology、以下アース)」が、2025年秋コレクションを発表した。メインテーマ「New Memories」を軸に、「New 森ガール」と「Choco Romance」の2つのサブテーマを展開。森ガールは2000年代に流行したファッションスタイルで、アースもそのブームを盛り上げたブランドの一つ。リバイバルの波に乗り再起を狙う。

 森ガールは「森にいそうな少女」を再現したファッションスタイルで、ゆったりとしたシルエットやナチュラルな素材を取り入れたコーディネートが特徴。当時、森ガールの“代表格”とされていた宮崎あおいはアースの広告塔を務めていた。2000年代の爆発的ヒットとなった森ガールは後に下火となったが、ウィゴーが運営する「ヒト・コト・モノ・バ」研究所がZ世代を対象にした2025年上半期のトレンドランキングで「森ガール」がランクインするなど、再ブームが期待されている。

 2023年春シーズン以降のリブランディングにより顧客層の若返りを図っているアースのデザインチームは、主に韓国のトレンドをヒントにコレクション製作を行っており、現地の感度の高いデパートやショップでは森ガールのようなファッションスタイルの提案が広がっているという。当時と異なるのは、ロング丈のスカートやワンピースのスタイルが主流だったのに対し、“令和の森ガール”ではコットン素材のチュニックなどにデニムのパンツを合わせ、ショート丈のカーディガンをレイヤードするなど、洗練された要素を取り入れたコーディネートが特徴。アース事業部の久松鉄也氏は、「当時を知る方々には懐かしさを、当時を知らない若い世代からは新しさや新鮮さを感じてもらえるのではないか」とし、幅広い層に響くスタイルとして「New 森ガール」を提案する。同ブランドでは現在、「優しげフェミニン」「こなれシンプル」「親しみトレンド」「大人カジュアル」といった4つのレーベルでアイテムを展開しており、「New 森ガール」のスタイルは主に若い世代に向けた「親しみトレンド」を中心に打ち出す。8月中旬から販売する予定だ。

◆生産体制見直しでセール抑制へ

 アースはリブランディング以降、売上高は復調傾向にある。足元では、駅ビルやファッションビルは、若返りを狙ったリブランディングにより若年層の取り込みに成功。一方で、主婦層が中心の地方ショッピングモールは一部顧客離れなどもあり、若干苦戦しているという。久松氏は「見せ方のバランスが課題」とし、改善を図る考え。また、生産体制も見直し、1ヶ月半〜2ヶ月で生産するタイムリーな商品投入を実施することにより、セールの抑制につなげるとしている。

 久松氏は「目指したい方向には向かえている」と総括し、長年の既存顧客が好むスタイルを残しながらも若い世代に響くアイテムも提案することにより、「個性はなくても認知はある」ブランドポジション確立に急ぐ。現在は再整備の期間と位置付け、2026年春夏シーズンの着地を目指す。

このニュースに関するつぶやき

  • 山ガールと森ガールは別ものだったのか!どっちもハイキングとか山登りとかキャンプとかそういうアウトドアを楽しむ女の子のことだと思ってた。
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