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<柔道:全日本学生優勝大会>◇29日◇最終日◇男子3回戦〜決勝◇日本武道館
男子柔道部員6人が寮で大麻を使用するなどした疑いがある事件を起こした国士舘大が、大学日本一を決める全日本学生優勝大会を棄権した。
伝統の体重無差別7人制の団体戦。その初戦として3回戦から登場予定だったが、問題が発覚し、発表していた通りに出場を辞退。審判団によって相手の熊本学園大の7−0の勝利が告げられると、日本武道館に「第4試合場、ただいまの試合は不戦勝となります」とアナウンスが響いた。
学生最高峰の今大会には、最終学年を迎えた4年生4人や全日本クラスの有望株がエントリーしていた。
2年前は、昨夏パリ五輪(オリンピック)男子100キロ超級代表の斎藤立(23=JESエレベーター)を擁して16年ぶり7度目の優勝を遂げていただけに、学生柔道界にとっては衝撃の瞬間となった。その23年大会はライバル東海大の7連覇を阻み、石井慧や加藤博剛らを擁した07年以来の頂点に立っていた名門だが、この日は畳にすら立てなかった。
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事件を巡っては6月13日の午後9時30分ごろ、電話による通報で大学側が認知した。翌14日に大学職員が柔道部指導者の立ち会いの下、当該部員へ聞き取りして警視庁に相談。同日付で部を活動停止にした。
16日に対策本部を設置。同日に警視庁が、麻薬取締法違反の疑いで町田キャンパス内にある学生寮を、当該部員6人を立ち会わせた上で家宅捜索し、大麻のような植物片や吸引器具を押収した。1年生2人と2年生4人が寮の一室で大麻を使用した、と認めている。
大学側は20日に会見して田原淳子学長らが謝罪。正式な捜査結果が出るまでは部の活動を無期限で停止。この全日本学生優勝大会への出場を辞退することも決めていた。【木下淳】
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