いじめ中1自殺で和解=札幌市が6000万支払い謝罪―地裁
13
2025年07月01日 19:01 時事通信社

札幌市の市立中学1年の女子生徒=当時(12)=が2021年10月に自殺したのは、小学校の担任らがいじめの訴えを放置し続けたためだとして、遺族が市に約6480万円の損害賠償を求めた訴訟は1日、札幌地裁で和解が成立した。市側が解決金6000万を支払う内容で、いじめの防止措置が不十分だったと認め、遺族に謝罪した。
訴状によると、女子生徒は小学5年の時から2年以上にわたり継続的ないじめを受け、アンケートで被害を訴えていたにもかかわらず、学校側は必要な対策を怠った。市教育委員会が設置した第三者委員会は「一連のいじめがなければ自殺はなかった」とする調査報告書をまとめた。
市教育長は和解後、「生徒の尊い命が失われたことを重く受け止めている。引き続きいじめ防止に全力で取り組んでいく」とコメントを出した。
両親は、和解に応じることを決めた5月、代理人を通じコメントを発表。父親は「娘を死に追いやったことの責任を自覚し、二度と同じことが起きないようしっかりと対策を取ってほしい」とし、母親は「このやりきれない思いが消えることはありません」と述べた。
Copyright(C) 2025 Jiji Press, Ltd. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。