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守秘義務がある住民の個人情報を町議に教えたとして奈良県警は25日、奈良県吉野町町長公室の元参与(60代)と元参事(50代)の男性2人を地方公務員法違反(守秘義務違反)容疑で奈良地検に書類送検した。捜査関係者への取材で判明した。
町議は西沢巧平被告(72)。町内の太陽光発電事業を巡り、運営会社が有利になるように便宜を図った見返りに賄賂200万円を受け取ったとして収賄容疑で逮捕・起訴された。また、職員に町民の個人情報を教えるようそそのかしたとして、地方公務員法違反(守秘義務違反教唆)容疑で23日に再逮捕された。現職町議の中で最も当選回数が多く、過去に8回議長を務めるなど、町内で重鎮議員として知られている。
捜査関係者によると、町職員2人の書類送検容疑は2022年8月29日と同12月7日に西沢容疑者から依頼を受けた後、職務上知り得た秘密である町民2人の氏名、住所、家族構成などを教えたとしている。いずれも容疑を認めているという。
町によると、西沢容疑者から依頼を受けた元参与は自身で情報を入手できない立場で、入手可能だった元参事に頼んだ。2人は町の調査に対し「なぜ情報が必要だったかは聞いていない」と話しているという。
捜査関係者によると、西沢容疑者は黙秘している。県警は、西沢容疑者がこの町民2人の情報を知りたがった理由などを慎重に調べている。【田辺泰裕】
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