SNS、言葉に「影響ある」89%=略語増、中傷への懸念も―国語世論調査
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2025年09月27日 07:31 時事通信社

2024年度の「国語に関する世論調査」では初めて、SNSと言葉をテーマに意識調査を行った。文字や語句、言葉遣いにSNS普及の影響があるかを尋ねた質問では、89.3%が「あると思う」と回答。略語や吟味されないまま使われる言葉が増加すると考える人が多く、誤情報や中傷への懸念も上位を占めた。
影響が「あると思う」と回答した人に、文字や語句にどんな影響があるかを複数回答で尋ねたところ、「略語が増える」が80.1%で最多。「言葉の新しい使い方や新しい言葉が増える」(76.9%)、「仲間内だけで通じる言葉が増える」(45.1%)などが続いた。
言葉遣いにどんな影響があるかを複数回答で質問すると、「短い言葉でのやりとりが増える」(73.1%)がトップ。「十分に吟味されないまま使われる言葉が増える」(67.2%)、「世代間の言葉の使い方の違いが大きくなる」(64.4%)、「相手への思いやりに欠けた言葉遣いが増える」(48.9%)と続いた。
SNSを利用している人は回答者全体の74.8%だった。利用しない人なども含め、SNSの交流の質を高める上でどんな課題があるかを複数回答で尋ねたところ、「正確かどうか疑わしい情報がよく見られる」「人を傷つけたり挑発したりするような言葉がよく使われている」などが上位に並んだ。
文化庁の担当者は「利点と同時に課題も感じているということかと思う。こうした問題を乗り越えられる交流の仕方を考えてもらえたら」と語った。
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