パソナが開いた合同の会社説明会で企業の説明を受ける来場者=9月14日、大阪市住之江区 大阪・関西万博で働くスタッフを今月13日の閉幕後に採用しようとする動きが本格化してきた。人手不足が深刻なホテルやバス会社をはじめ、幅広い業種の企業が合同の会社説明会に参加するなど、間もなく雇用契約が切れる約2万人に熱い視線を送っている。
人材派遣大手のパソナ(東京)が先月中旬に大阪市内で開催した合同説明会には、リーガロイヤルホテルを運営するロイヤルホテルやコンビニ大手のファミリーマートなど107社が出展した。10人程度を採用しようと参加した阪急阪神百貨店(大阪市)の担当者は、「海外富裕層の接客や通訳ができる人材を強化したい」と話した。
一方、運転士不足で路線バスの一部廃止を余儀なくされた南海バス(堺市)は、万博会場と駐車場を結ぶシャトルバスなどの運転士を対象に近畿運輸局が開いた合同説明会に出展した。半年間、来場者の輸送に携わった人材を即戦力として期待。担当者は「説明会後、職場見学に来てくれた人もいる」と、手応えを口にした。
バスの運転士不足は各社共通の課題で、運輸局の担当者は「万博で働くために近畿圏外から来た人もいる。万博を機に、関西に定着してほしい」と話した。

近畿運輸局が開いた合同の会社説明会=9月22日、大阪市中央区