写真 「ゾフ(Zoff)」を展開するインターメスティックが、イラストレーター 江口寿史氏が手掛け、2018年のゾフのキャンペーンに使用されたイラストの“トレパク”(トレース+パクリ)疑惑についての調査結果を発表した。
当該イラストは、2018年に実施した同社キャンペーンにおいて、広告代理店を通じて江口氏に依頼したもの。2018年9月下旬から12月中旬にかけて、全国のゾフ店舗で店頭POP、ポスター、メガネ拭き、ショッパーなどの販促物に使用された。今年10月4日、当該イラストのモデルとされる人物がSNS上で発信を行い、イラストが特定の写真をもとに制作された可能性があると指摘を受けた。
同社は、江口氏および広告代理店など関係各位に対して調査を実施。同氏は、当時納品したイラスト4点のうち、SNS上で指摘のあった2点については、雑誌に掲載された写真をモデルや撮影者、出版社などの権利者から許諾を得ないまま参考にして制作し、残る2点のイラストについては、同氏の知人をモデルとし、本人が撮影した写真をもとに制作したと説明しているという。制作の経緯ついて広告代理店および同社への報告はなかった。イラストのモデルや、その所属事務所ならび出版社には経緯を説明のうえ謝罪し、和解したとしている。補償については、江口氏、広告代理店および関係者の間で協議を進めていく。
同社は本件について「江口氏の創作活動や表現手法そのものを否定するものではありません」とし、「問題の本質は、制作過程において権利への配慮が不足していた点と、権利許諾の確認および報告の手続が不十分であった点にあります」とコメント。今後は、同様の事案が再び発生しないよう、広告制作における権利関係の確認や管理体制の見直しを進め、再発防止策を講じるとしている。
◾️ゾフ:公式サイト