不動産事業の売却検討について、記者会見するフジ・メディア・ホールディングス(HD)の清水賢治社長=3日午後、東京都港区 フジ・メディア・ホールディングス(HD)は3日、不動産事業への外部資本導入について検討を開始すると発表した。同事業の完全売却も視野に入れる。これを受け、フジHDに対して最大33.3%まで株を買い増す方針を示していた村上世彰氏らが関与するファンドなどの陣営は同日、TOB(株式公開買い付け)の方針を取り下げたと発表した。
フジHDは、2350億円を上限に自己株式を取得することも公表した。村上氏らが保有する株も買い取る方針だ。村上氏側は不動産事業の分離を求め、昨年から株式の買い増しなどでフジHDへの圧力を強めていたが、売却の方向性が示されたことで対立は解消する見通しだ。
清水賢治社長は記者会見し、「外部資本の導入でメディア事業と都市開発(不動産)事業の成長を両立し、資本効率向上を進める」と説明。その上で「われわれの中にいただけでは成長できない」と述べ、グループの連結対象から切り離すとともに、事業を完全売却する可能性も示唆した。具体的な手法は今後詰める。