なぜ、ニトリが40万円マットレス? AIで変わる“寝心地”の売り方

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2026年03月16日 07:21  ITmedia ビジネスオンライン

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ニトリが「AIマットレス」を発売

 ニトリが「AIマットレス」(39万9900円)を4月下旬に発売する。約1万人の体格データをAIで分析したアルゴリズムに基づき、内蔵のエアスプリングが寝る人の体に合わせて硬さを自動調整する。手ごろな価格と機能性で支持を集めてきたニトリが、なぜ40万円近いマットレスを発売するのか。


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 AIマットレスは、身長・体重・寝姿勢を感知し、エアスプリングの硬さを自動で調整する「自動適応モード」、全身や腰など部位を指定したストレッチが可能な「リラックスモード」、人が心地よいと感じる約30度を目安に腰・脚を中心に温める「ヒーターモード」の3つの機能を搭載している。


 自動適応モードは、マットレスに横になると約30秒で体の各部位に応じた硬さ調整が完了する。寝返りで姿勢が変わると、再び自動で最適な硬さに調整し直すなど、一晩中、体に合った状態を維持する。


 この自動調整を支えるのが、約1万人分の体格データだ。睡眠時の姿勢や体格ごとに体圧のかかり方をAIが分析し、体の部位別に最適な硬さを導き出すアルゴリズムを構築して製品に搭載した。


 なお、「AI」をうたっているものの、製品自体に学習機能があるわけではない。AIが担ったのは、開発段階でのデータ分析であり、そこから導き出された調整ルールを製品に組み込んでいる。サイズはシングル(幅97×高さ26×奥行き195センチ)のみで、モードの切り替えやタイマー操作は、付属のリモコンで行う。


●マットレスが人に合わせる時代へ


 寝具を選ぶ際、「硬め」「柔らかめ」といった好みを基準にする人は多い。しかし、体格や体圧のかかり方、寝姿勢は一人一人異なるため、好みだけでは自分に合ったマットレスにたどり着けないケースも少なくない。


 自身にぴったりのマットレスがなかなか分からず、睡眠に不満を抱える人も多い。こうした課題を出発点に、ニトリは「人がベッドを選ぶ時代から、ベッドが人に合わせる時代へ」をコンセプトに、開発に着手した。


 加えて、ITやAIを活用して睡眠の改善を図るスリープテック(Sleep×Technology)市場も拡大しており、矢野経済研究所によると、国内市場規模は2023年の95億円から2027年には160億円に達する見通しだ。


 楽天グループの調査によると、楽天市場における睡眠関連商品の流通総額は、コロナ禍前の2019年と比べて6.4倍に拡大した。一方で、同調査では回答者の約半数が睡眠に何らかの不満を抱えているという結果も出ている。


●オーダーメイドマットレスとの違い


 従来のオーダーメイドマットレスと比べるとどうか。体型測定を伴うフルオーダー品は、シングルで20万〜30万円台が一般的だが、一度設定した硬さは固定されるため、日々の寝姿勢や体型の変化には対応できない。


 AIマットレスは、体型や寝姿勢の変化に対応できるだけでなく、寝る人が変わった場合でも、それぞれに最適な寝心地に調整する。この点が、既存の高級マットレスとの違いといえる。


 ただし、1人で1台使用する製品のため、「子どもやペットと同時に乗った場合、正常に動作しない可能性がある」とニトリは説明する。


 動作音については、エアスプリングの作動時に空気が抜ける小さな音がすることがあるが、社内の実証実験では、動作音や振動で目が覚めた社員はいなかったという。日々の体調に合わせて自動調整機能のオン・オフもリモコンで切り替えられる仕様とした。


●今後の展開


 ニトリは今回のAIマットレスとは別に、ミネベアミツミ(長野県御代田町)と共同開発した「センサー付き電動リクライニングベッド」(39万9900円)も販売している。


 大阪・関西万博に展示したコンセプトベッドの技術を活用した製品で、ベッドの脚に組み込んだセンサーが就寝中の体の動きをリアルタイムに検知し、角度を快適な状態に自動調整する。専用アプリと連携し、体動情報の確認やIoT機器との連動も可能だ。


 AIマットレスはオフラインで単独動作する設計だが、このセンサー付きベッドと組み合わせることで、アプリ経由で睡眠データを確認できるという。


 今後のサイズ拡大や、AIによる調整技術の寝具以外への転用について、ニトリは「まずはAIマットレスの販売実績を判断基準とする」としている。販売目標台数は非公開だが、目標達成に向けて、展示店舗の拡大と販売体制の強化を進めていく方針だ。


 成長市場への一手として、39万9900円のAIマットレスが消費者にどこまで受け入れられるか。


(カワブチカズキ)



このニュースに関するつぶやき

  • 反日企業ニトリを反日と知らず購入してる人は、無意識に支那への売国に加担してるという事。 この前の万博も然り。 無知は罪になる事もある訳です。
    • イイネ!4
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