
1993年、世界文化遺産に登録された姫路城。そんな世界遺産を擁する街・姫路で、今年から始まる“二大値上げ”が波紋を広げている。
“二重価格”と路上喫煙に対する“違反金”
ひとつは姫路城の入場料だ。3月1日から“二重価格”が導入され、これまで一律1000円だった料金が“市外在住者”は2.5倍の2500円へと引き上げられた。背景には、人件費や修繕費の高騰があるとみられる。
「近年、インバウンドの増加にともない、各地でオーバーツーリズムの問題が顕在化しています。その対策として、観光地では外国人向けの料金を高くする“二重価格”の導入が進行中。国立の美術館・博物館も、2031年3月までに外国人料金を高くする方針で、飲食店など民間でも同様の動きが広がりつつあります」(観光ジャーナリスト)
一方で、姫路城の場合は「市内」と「市外(外国人も含む)」という区分にしたことで議論を呼んでいる。ネット上には、「間接的とはいえ日本人の税金で支えられているのに、外国人観光客と同じ料金体系とすることには違和感しかない」「外国人を差別したくないから?市民とそれ以外で区分するのはいかがなものか」「姫路城は国宝なんだから国税も投入されてるはず。市内・市外で分ける二重価格はおかしいし、価格差をつけすぎでは?」といった反対意見が。
一方で、「城を維持するためには値上げも仕方ない。納税してきた市民が安めに設定されているのは当然だと思う」「今も美しい姫路城が見られるのは、大修理を経て大切にしてきた姫路市民のおかげだから仕方ないかな」「広島城は老朽化で閉城したと聞く。むしろ2500円でも安いくらいだと思う」と、理解を示す声も少なくない。
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「もうひとつの“値上げ”として注目されているのが、禁止エリアでの路上喫煙に対する“違反金”です。姫路市では、JR姫路駅や姫路城周辺、大手前通りを路上喫煙禁止区域に指定。7月から違反金が1000円から2万円へと大幅に引き上げられ、勧告後も命令に従わない場合に徴収される仕組みとなります」(前出・観光ジャーナリスト)
こちらについては、「路上喫煙は厳しく取り締まってほしい。罰金10万円だっていい」「喫煙者だがルールを守らない人がいると迷惑。もっと厳しくてもいいぐらい」「違反金値上げには賛成。この時代に路上喫煙するような人には強い措置が必要」など、抑止力の強化を歓迎する声が目立つ。しかし、「命令に従わないような人に請求したらトラブルになると思う」「罰則だけでなく喫煙所の整備も進めてほしい」といった懸念の声も上がっている。
観光地としての魅力維持を図るための施策とはいえ、急激な“値上げ”に戸惑いの声が広がっているのも事実。姫路の取り組みは、全国の観光地が抱える課題を映し出す一例として、今後も議論を呼びそうだ。
