限定公開( 2 )

高画質化が当たり前となった現代において、画像を意図的に劣化させるという逆転の発想で作られたWebツール「GABIBI(ガビビ)」がSNSで大きな注目を集めています。
大阪でデザイン事務所「AMIX」を運営するトミナガハルキさんが3月8日に公開を告知したXの投稿は、表示回数は2000万回を突破し、7万件以上のいいねを獲得しました。
すでに多くのユーザーが「ネットに漂う古のJPEG画像」のような質感を再現して楽しんでいますが、今回はGABIBIの機能を紹介するとともに、トミナガさんがなぜこうしたユニークなツールを作るに至ったのか、開発の裏側に迫りました。
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「GABIBI」は、ブラウザ上で画像を読み込ませるだけで簡単に画質を落とし(ガビガビにし)、保存することができるツール。高画質な写真や美しいイラストなどを、2000年代初期のような、懐かしいビジュアルへ変換します。
トミナガさんが本ツールの開発において最もこだわったのは、劣化の加減をリアルタイムで確認しながら調整できる点です。劣化表現は少し変えるだけで印象が大きく変わるため、スライダーを動かしながら感覚的に強度を操作できる親切な設計となっています。
さらに、画像の読み込みから処理、ダウンロードに至るまですべての工程がブラウザ内で完結します。画像データが外部のサーバーに送信されることがないため、個人のプライベートな写真や仕事用の素材であっても、情報漏洩を心配することなく安心して利用できます。
トミナガさんによると、SNSに投稿する写真に少しくたびれた風合いを加えたい時や、レトロな雰囲気のコラージュ素材を作りたい場面での使用がおすすめとのこと。強度を低めに設定すれば自然なざらつき感が生まれ、強めにかければ一気にローファイ調な質感へと変化するため、その振れ幅を存分に楽しむことができます。
そもそも、なぜ画質を落とすツールを作ろうと思ったのでしょうか。グラフィックデザインの仕事をする中で、トミナガさんは「あえて古びた質感を出したい」「デジタルっぽさを消したい」という場面に意外と多く直面するそうです。
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これまではそうした処理を画像編集ソフトのPhotoshopを用いて手作業で行っていましたが、ブラウザ上で手軽に試せるツールがあれば便利だと感じていたことが、開発の大きなきっかけに。加えて、「劣化させる」という行為自体がデザインの文脈においてトリッキーなテーマであり、それをツールとして形にすることへの面白さや遊び心も、制作の原動力になったようです。
「デザインの現場で実際に使えるもの」や「自分自身が欲しかったもの」を中心に開発を続けているトミナガさんですが、GABIBIの公開後もその創作意欲は留まるところを知りません。
意図的に音楽や音声を劣化させるツール「PIGAGA(ピガガ)」や、動画を劣化させる「DOU-GABIBI(ドウガビビ)」など、劣化シリーズとも言える派生ツールが次々と公開され、同じく話題を呼んでいます。
トミナガさんが運営するデザイン事務所「AMIX」のサイト内では、これまでに個人的な制作活動として作りためてきた100点以上の多彩なWebツールが公開されています。
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デザイン業務の延長線上から生まれ、実用性とユーモアを兼ね備えたこれらのツール群が、今後どのような広がりを見せていくのか、引き続きその取り組みに注目が集まります。
<記事化協力>
トミナガハルキさん(@asobodesign)
(山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2026040601.html|
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