金融政策決定会合に出席するため、日銀本店に入る植田和男総裁=28日午前、東京都中央区(代表撮影) 日銀は28日、前日に続いて金融政策決定会合を開き、政策金利を現行の「0.75%程度」に据え置くことを決めた。緊迫した中東情勢が続く中、原油価格の高騰が経済・物価に及ぼす影響を見極める必要があると判断。現状維持は3会合連続となる。最新の景気予測「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」も公表し、2026年度の消費者物価指数(生鮮食品を除く)上昇率の見通しを、1.9%から2.8%に引き上げた。
同日午後に植田和男総裁が記者会見し、決定内容について説明する。会合では中川順子、高田創、田村直樹の3審議委員が、物価の上振れリスクが高まっているとして1%への利上げを提案したが、反対多数で否決された。
展望リポートは、物価上昇率の見通しについて、原油高を踏まえて27年度は2.0%から2.3%に上方修正。28年度は2.0%とした。一時的な要因を除く基調的な物価上昇率は、26年度後半から27年度にかけて2%の目標を達成するとの見方を示した。
実質GDP(国内総生産)成長率の見通しは、26年度は1.0%から0.5%へ、27年度は0.8%から0.7%へとそれぞれ下げた。28年度は0.8%とした。原油価格の上昇で交易条件が悪化し、企業収益や家計の実質所得を押し下げるとしている。
日銀は当面のリスク要因として、「今後の中東情勢の展開が、金融・為替市場やわが国の経済・物価に及ぼす影響を特に注視する必要がある」と指摘した。その上で「基調的な物価上昇率が2%に近づいている」と説明。物価変動の影響を除いた実質金利が「極めて低い水準にある」として、経済・物価の見通しが実現する確度を点検しながら、昨年12月以来となる追加利上げの時期を引き続き模索する方針を示した。

金融政策決定会合に臨む日銀の植田和男総裁(中央)ら=28日午前、東京都中央区の日銀本店(代表撮影)