カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞した主演の岡本多緒さん(右)と仏俳優ヴィルジニー・エフィラさん=23日、フランス・カンヌ(AFP時事) 【カンヌ時事】第79回カンヌ国際映画祭の授賞式がフランス南部カンヌで23日夜(日本時間24日未明)に開かれ、濱口竜介監督の「急に具合が悪くなる」に主演した岡本多緒さん(41)と仏俳優ビルジニー・エフィラさん(49)がコンペティション部門の女優賞に輝いた。日本人俳優では柳楽優弥さん、役所広司さんが男優賞を受賞しているが、岡本さんの女優賞は初の快挙だ。
受賞スピーチで岡本さんは「きょうここにいるのは、本当に素晴らしい監督のおかげ」と感謝。エフィラさんは「一生忘れられない、永遠に心に刻まれる人生経験だった」と撮影を振り返った。
今年のコンペ部門には濱口監督作品のほか、是枝裕和監督の「箱の中の羊」、深田晃司監督の「ナギダイアリー」を含む計22作品がノミネート。最高賞パルムドールはクリスティアン・ムンジウ監督の「フィヨルド」に贈られた。是枝、深田両監督は受賞を逃した。
「急に具合が悪くなる」はエフィラさん演じる介護施設長と、岡本さん演じる闘病中の日本人女性がパリで出会う物語。老いや死、人と人のつながりを描いた3時間16分の大作で、出演はほかに長塚京三さん、黒崎煌代さんら。日本では6月19日に公開される。
岡本さんは1985年、千葉県生まれ。14歳でモデルデビューし、海外で「TAO」名義で活躍した。米映画「ウルヴァリン:SAMURAI」(2013年)でヒロイン役に抜てき。「沈黙の艦隊」(23年)など国内外の映画やドラマに出演している。
エフィラさんは「エル ELLE」(16年)、「ベネデッタ」(21年)などの幅広い演技で知られ、フランスを代表する俳優の一人。パリ同時多発テロを題材にした映画「パリの記憶」(22年)で仏セザール賞最優秀女優賞を受賞した。

カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞した岡本多緒さん(左)と仏俳優ヴィルジニー・エフィラさん=23日、フランス・カンヌ(EPA時事)