電池なしで2時間動き回れる米粒サイズのロボット「RoBeetle」を米大学が開発

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2020年08月24日 14:01  Techable

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世界多くの研究機関で極小ロボットの開発が進められている。研究の目的はさまざまだが、人間がアクセスしにくいところでの作業などに活用するというものが多い。

そうした需要に応えることができそうな極小ロボット「RoBeetle」を南カリフォルニア大学のチームが開発した。米粒ほどのサイズで、電池なしに2時間動き回ることができるというものだ。体長15ミリ通常、ロボットを動かすにはモーターを搭載し、そしてモーターを動かすには電源を必要とする。つまりモーターやバッテリーを備えるというのが通常のソリューションだが、この場合は小型化や駆動時間に制限がある。

そうした難点をクリアしたのが、昆虫のようなデザインのRoBeetleだ。体長15ミリ、重さわずか88ミリグラムと極小ながら、人工筋肉を動かして2時間ほど這い回ることができる。しかも自身の体重よりも重いものを載せて動くこともできる。メタノールが燃料にどうやって2時間動き回るだけの電源を確保しながらこのサイズを実現したかというと、バッテリーではなくメタノールを燃料として活用している。

具体的には、RoBeetleの「筋肉」は合金ワイヤーでできていて、メタノールの蒸気の有無によってワイヤーが縮んだり伸びたりすることでRoBeetleの足が動くという仕組み。

公開されたビデオでは、ワイヤーの収縮でRoBeetleの前足が動いて体全体を引っ張る様子が確認できる。また、傾斜10度のスロープも難なく登っている。

同じく小型のロボットではハーバード大学のゴキブリ型ロボットHAMR-JRがあるが、こちらはワイヤーで動力が供給されるタイプで、常にワイヤにつながっていなければならない。

極小ロボットの活用法としては、製造機器や航空機のタービンなど装置内部の検査、データ計測などが挙げられるが、ワイヤーフリー、バッテリーも不要であれば用途はさらに広がりそうだ。

南カリフォルニア大学

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