取り調べに淡々、後悔の言葉無く=手付かずの夕食、「子の前で刺した」―元夫、母子4人死亡・警視庁

153

2024年06月20日 21:01  時事通信社

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

時事通信社

 東京都品川区戸越の住宅で母子4人が死亡した事件で、住民の介護福祉士高波冬美さん(37)への殺人容疑で逮捕された元夫の無職後藤祐介容疑者(46)は、警視庁の調べに対し、反省や後悔の言葉を口にすることなく、「怒りを抑えきれず、包丁で突き刺して殺した」などと淡々と供述している。逮捕から1日たった20日、事件当時の様子が徐々に明らかになってきた。

 死亡した高波さんと小学1年の長女後藤鈴さん(6)、保育園児の次女玲ちゃん(3)、長男信ちゃん(2)は5月23日、近くに住む高波さんの母親に発見された。住宅は当時、完全に施錠されていた。

 捜査関係者によると、事件は同22日午後7時ごろ起きたとみられる。後藤容疑者は「子どもたちの目の前で高波さんを刺した」との趣旨を供述。逃げ回る子どもたちを追いかけて襲った可能性もあり、リビングの食卓には手付かずの夕食が残されていた。

 事件の背景には、夫婦間のトラブルがあったとみられる。後藤容疑者は今年に入り、高波さんから離婚を切り出され、同20日に離婚届を提出。数日以内に退去することが決まっており、早く出ていくようせかされていた。

 後藤容疑者は「子どもに別れのあいさつをしたいと言ったが、『すぐに父親がいないことに慣れる』などと拒まれた」「怒りが抑えきれなかった」と説明。高波さんを殺害後、「母親が死んで父親が捕まるとかわいそうだ」と考え、3人のわが子を手にかけたと供述している。

 「今まで見てきた中で、一番つらい現場だった」。ある捜査幹部は血で染まり、すすだらけの室内を思い浮かべ、こう漏らした。別の捜査幹部は「子どもたちに何の罪があるのか。かわいそうだというのは勝手な思い上がりだ」と憤る。

 警視庁は19日、やけどを負って入院していた後藤容疑者を逮捕した。子ども3人の殺害や住宅への放火についても供述の裏付けを進め、立件する方針。 

このニュースに関するつぶやき

  • 子供達が可愛そうだと思う気持ちがあるなら母親ごと生かしておけば良い。子供達を殺してまで母親を殺さなければならない事情を汲むことはできない。
    • イイネ!42
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(120件)

ニュース設定