イギリスが石炭火力を全廃 G7初

運転を終了するラトクリフ・オン・ソア発電所＝１９日、英中部ノッティンガムシャー州（ＡＦＰ時事）

　【ロンドン時事】英国で最後の石炭火力発電所が３０日、運転を終了する。温室効果ガスの排出量が多い石炭火力の全廃は先進７カ国（Ｇ７）で初めて。産業革命発祥の地である英国が、１８８２年に世界初の石炭火力発電所をロンドンに開設して以来、１４０年余りにわたる歴史に終止符が打たれる。

　運転を終了するのは、中部ノッティンガムシャー州にあるラトクリフ・オン・ソア発電所。ドイツのエネルギー大手ユニパーが運営し、１９６７年の完成後、周辺地域に電力を供給してきた。閉鎖後は２年かけて解体され、跡地には新たに水素の製造拠点が建設される予定だ。

　政府統計などによると、石炭火力は９０年に英国の電力供給の８割を占めていたが、天然ガスや再生可能エネの普及により、その比率は２０２３年に１．３％まで縮小した。首位はガス（３４．７％）、２位が風力・太陽光（３２．９％）、３位が原子力（１３．９％）となっている。　

英、石炭火力を全廃＝最後の発電所が運転終了―Ｇ７初

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