午後の紅茶、新ブランドの柱は「国産茶葉」 あえてフルーツと組み合わせたワケ

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2024年11月12日 07:21  ITmedia ビジネスオンライン

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午後の紅茶 JAPAN BLEND & CRAFT グレープティー(商品発表会で編集部撮影)

 キリンビバレッジは国産紅茶を使用した新ブランド「午後の紅茶 JAPAN BLEND & CRAFT」を立ち上げ、12月3日に第1弾商品のグレープティーを発売する。伸長するフルーツティー市場において、「国産」という安全性や希少性を打ち出した新商品で売り上げ拡大を図る。


【画像】午後の紅茶新シリーズ、特徴は?


 グレープティーには、鹿児島県産の紅茶(全茶葉のうち15%)と長野県産のぶどうであるナガノパープル(果汁0.1%)を使用。開発担当者の鈴木梢氏(商品開発研究所飲料開発担当)が緑茶を担当していた際の知見を生かし、日本の緑茶製造で用いられる「火入れ(茶葉の香りを引き出す製法)」を採用した。火入れにより、鹿児島県産紅茶の豊かなコクを引き出したという。


 また、日本で親しまれているスパイスである山椒の香りを隠し香として加えた。「山椒を隠し香にすることで、ナガノパープルの果汁感を表現しています」(鈴木氏)


●拡大するフルーツティー市場


 キリンビバレッジは2021〜22年、「午後の紅茶 for HAPPINESS 熊本県産いちごティー」を期間限定で販売。2022〜23年には「キリン 午後の紅茶 季節のご褒美 FRUITS TEA」シリーズを発売するなど、フルーツティーにも力を入れている。


 大竹野晋平氏(マーケティング部ブランド担当主務)によると、フルーツティーの販売規模は2017年から2023年にかけて2倍以上拡大。キリンビバレッジ含め、各社から多様なフレーバーの新商品が発売されたことや、カフェでの定番メニュー化などによる需要の高まりが背景にあるという。「フルーツティーはさっぱりしてほどよい甘さであり、大人向けの糖分補給として、オフィスでも飲みやすいといった声もあります」


 こうしたフルーツティー市場の拡大を追い風に、希少な「国産紅茶」で付加価値を高めた新ブランドが「午後の紅茶 JAPAN BLEND & CRAFT」だという。


 今回のグレープティーは期間・数量限定となる。コンビニやスーパーなど小売店に展開し、「午後の紅茶の新シリーズとしての認知度を高めたい」と大竹野氏。食事との組み合わせも推奨しており、同社の人気商品である「おいしい無糖」のような食事シーンへの訴求も検討している。2025年春には第2弾となる商品も発売予定だ。


 紅茶市場は今後も伸長する可能性があると大竹野氏は強調する。スターバックスやタリーズは昨今、紅茶に特化した店舗を展開しており、セブン-イレブンは紅茶を提供するマシンの導入を進めているなど、外食・小売り各社も注力する分野だ。希少性が高い「国産紅茶」をフックに、午後の紅茶の新シリーズは消費者を取り込めるか。



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  • 『さすが国産茶葉だねぇ。味噌汁の風味がある』「すみません、ヤカン洗ってないんで」
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