経済産業省は23日、大阪・関西万博(2025年4月13日開幕、大阪・舞洲)の「日本館」(日本政府館)の展示内容第2弾を発表。日本を代表するキャラクター「ドラえもん」が登場すると明らかにした。
【画像】ドラえもんが案内、万博「日本館」ファクトリーエリア 「日本館」は、大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」を、開催国としてプレゼンテーションする拠点となる。テーマは「いのちと、いのちの、あいだに」。日本文化の特徴の1つである「循環」を館内に創出することで、自分自身があらゆるいのちとのつながりの中に生かされている存在であり、地球という大きな循環の一部であることに気づく機会を提供する。
展示内容の第1弾では、“「水」から「素材」へ”をテーマに、「藻類(そうるい)」が主役の「ファームエリア」を公開し、藻類が持つ無限の可能性を「ハローキティ」を通して伝えるとしていた。
続く第2弾展示では、“「素材」から「もの」へ”とテーマがうつり、日本の「ものづくり」に焦点を当てた「ファクトリーエリア」を披露。同エリアでは、資源を無駄にせず、修理や修繕を重ねることで長く使い続けられるものを作るという、日本ならではの「循環型ものづくり」の考え方や具体的な社会実装の姿を伝える。
「ドラえもん」が同エリアの案内役を務め、次世代へ受け継ぐ持続可能なものづくりの精神などを分かりやすくナビゲート。時代を超えて受け継がれる「循環型ものづくり」の精神を、楽しく案内する。
展示は9つの切り口から、“やわらかく作る”という日本のものづくりの特徴的な手法について、伝統的な取り組みと最先端技術での活用を対比。“強くて壊れないもの”を追求するのではなく、“あえて部分的に壊れる”ことで全体に与える衝撃を吸収する発想などに迫る。
例えば、京都の木津川にかかる「流れ橋」(上津屋橋)は、増水した川の流れに耐えるのではなく、橋桁が「流される」ことで、橋全体にかかる負担を軽減。2024年1月に世界初のピンポイント月面着陸を実現したJAXA の小型月着陸実証機「SLIM」が、月面着陸時に脚部が「壊れる」ことで衝撃を吸収し、機体を着陸させた構造に通ずる。
こうした「循環型のものづくり」は、日本で1300年以上にわたり続けられている伊勢神宮の「式年遷宮」(しきねんせんぐう)にその原点を見ることができるという。「式年遷宮」とは、20年に一度、神をまつる建物や宝物を新しく作り直す行事で、同じように作り直すことで永続性を保つ「常若」(とこわか)という日本独自の考え方が息づいている。
■展示協力企業・団体
京都府/国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)/神宮司庁/株式会社タカラトミー/東武タワースカイツリー株式会社・株式会社日建設計/東レ株式会社/ナガセケムテックス株式会社/株式会社モルテン
※五十音順