自民党本部と首相官邸が10月に相次いで襲撃された事件で、殺人未遂容疑などで逮捕された職業不詳臼田敦伸容疑者(49)=鑑定留置中=が事件前、安倍晋三元首相銃撃事件で起訴された山上徹也被告(44)などの名前をインターネットで検索していたことが27日、捜査関係者への取材で分かった。
組織に属さずテロを実行する単独犯「ローンオフェンダー」(LO)といった単語も検索しており、警視庁公安部は過去の要人襲撃事件を参考にして計画を練った可能性もあるとみて経緯を調べる。
捜査関係者によると、臼田容疑者は8〜9月ごろ、山上被告や、岸田文雄前首相の遊説中に爆発物を投げ込んだとして殺人未遂などの罪に問われた木村隆二被告(25)などの名前を検索していた。
自民党本部などを襲撃する事件の直前にはLOのほか、「ローンウルフ」の単語も検索。公安部は、臼田容疑者に共犯者は確認されていないことなどからLOとみて調べている。