『ジョジョの奇妙な冒険』に登場した人気漫画家・岸辺露伴が特殊能力「ヘブンズ・ドアー」を駆使し、奇怪な事件に立ち向かう姿を描いたスピンオフ作品『岸辺露伴は動かない』。俳優の高橋一生主演で実写化したシリーズ最新作となる映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』(5月23日公開)に、井浦新、玉城ティナ、戸次重幸、大東駿介が出演していることが発表された。
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今回の映画は、原作漫画の初期エピソード「懺悔室」をもとに、日本映画初の全編イタリア・ヴェネツィアロケを敢行。物語は、露伴が取材旅行で訪れたイタリア・ヴェネツィアの教会内にある「懺悔室」から始まる。
懺悔室とは古来「あやまち」を犯した信者が神父にその「あやまち」を「告白」し、魂を浄化する場所。その昔の人の叡知に興味を抱いた露伴は、実際に懺悔室に入ってみるが、そこは本来神父がいるべき場所だった。そして、ひとりの男が「告白」のために現れる。「体験はリアリティを作品に生む」という信念と好奇心に駆られた露伴は、そのまま神父になりすまし、男の「告白」に耳を傾ける。男は25年前の恐ろしい出来事を語り始める――。
原作者の荒木が漫画で描いた、“幸せの絶頂の時にやってくる「絶望」”という逆説的な仕掛けを、脚本の小林がさらに深め、映画オリジナルのエピソードを追加し、時空を超えて続く「呪い」に満ちたサスペンスとして展開する。そして、世界で唯一の海上都市であり何世紀にもわたって世界中を魅了し、街全体が世界遺産に登録されているヴェネツィアでロケを行ったことで、「岸辺露伴」史上、かつてないスケールでの映像化が実現した。
本作で、イタリア・ヴェネツィアの教会を訪れた岸辺露伴(高橋)に「懺悔室」で自らの犯した「あやまち」を告白する謎の男・田宮を演じるのは、ドラマ『アンナチュラル』(2018年)や『最愛』(21年)、映画『ラストマイル』(24年)などに出演した井浦。原作者・荒木飛呂彦の大ファンであるという井浦は「星の数ほど漫画原作の映像作品はありますが、私にとって荒木先生作品に参加することは、ただうれしいだなんて簡単には言いがたく、覚悟の意味も度合いも変わってきます。と同時に、言葉では表すことのできない大歓喜にも襲われています」とコメントを寄せている。
玉城は、ヴェネツィアの迷宮に露伴が迷い込むきっかけとなる仮面職人のマリア役を演じる。出演に際し、「ヴェネツィアの街でマリアとして立つとき、仮面やステンドグラス、陽の光までもが問いかけてくるようで。それに精一杯応えようと挑んだ日々でした。シリーズの原点ともいえる作品に参加できたことを心からうれしく思っています」と喜びを口にしている。
演劇ユニットTEAM NACSメンバーとしてコミカルな役からシリアスな役までこなす戸次は、田宮が告白する恐ろしい話のカギを握る浮浪者・ソトバ役に扮する。戸次もまた「個人的に愛読させていただいている荒木飛呂彦先生原作の作品に出演!本当に光栄です!全編ヴェネツィアロケという贅沢な撮影も、夢のようでした。今回私は、スマホが顔認証してくれないほどのメイクをして臨んでいます」とテンション高め。本作では一目見たら脳裏に焼き付いて離れない、ただならぬ雰囲気を醸し出すキャラクターを体現した。
そのソトバを死なせてしまったことで、不気味なほどの“幸運”に襲われる“呪い”をかけられてしまった水尾役を、連続テレビ小説『らんまん』、『アナウンサーたちの戦争』や『あのクズを殴ってやりたいんだ』(24年)などに出演した大東が演じる。「岸辺露伴シリーズのルーツである『懺悔室』に参加出来ることを心からうれしく思います。僕としては日々壮絶なシーンの連続で、心を鎮めるために夜な夜なヴェネツィアの街を歩いていましたが、気付けばロケ地に足を運んでしまい、この美しい景色の中最高の環境で、逃れられない水尾の呪縛に身を置けることに、ゾクゾクとした心地良い幸福感を味わってきました」とヴェネツィアで行われた撮影を振り返っている。
あわせて解禁された特報映像では、露伴が現地に合わせたイタリア語でヘブンズ・ドアーを行使する場面や、黒いシルクハットとスーツに身を包んだ田宮が「本当に恐ろしいことは、ここから始まるんです――」と静かに露伴に語りかける姿、本心の見えない不敵な笑みを浮かべるマリアやおなじみのハイセンスなファッションに身を包んだ担当編集・泉京香(飯豊まりえ)の姿も収められており、水の都・ヴェネツィアの美しい街並みと共に本作で描かれるシリーズ最上級に壮大で極上のサスペンスに期待の高まる仕上がりとなっている。
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