たまご高騰の救世主！「液卵」とは？　強みは「賞味期限2年」「持ち帰るとき割れない」 売上は1.5倍に

たまごの価格が高騰する中、賞味期限が2年もある「液卵」が注目されています。液卵とは、一体なんでしょうか？

愛知県豊橋市にある創業88年の丸鳥鶏卵。パックの卵などを出荷する老舗ですが…

丸鳥鶏卵　白井宏昌 社長
「（Q.何を作ってる？）卵を割って液卵にしている」

「液卵（えきらん）」とは、殻が取り除かれた状態の卵のこと。黄身が割られていないものや、黄身と白身を混ぜたものなど様々な種類があります。

丸鳥鶏卵　白井宏昌 社長
「液卵（生産量）は1日およそ32〜33トン」

丸鳥鶏卵の「液卵」は業務用だけでなく、家庭用もあります。5年ほど前から、Lサイズの卵1個や、Mサイズの卵2個分の「液卵」を小分けしたものを販売。卵とは思えない強みがあるんです。

丸鳥鶏卵　白井宏昌 社長
「小売り（家庭用）は賞味期限が2年」

「液卵」を出荷する工程の中で、サルモネラ菌などを殺菌するために、卵をおよそ65度で3分から5分温めます。国際基準よりさらに厳しく殺菌することで、安全性を保っているといいます。この製法で、家庭用の「液卵」は製造後、冷凍で1年半から2年の保存が可能ということです。

値段を抑え、安定供給するための工夫は？

丸鳥鶏卵　白井宏昌 社長
「（需要が少ない）夏場に作るのが基本。値段が変動することなく、1年間同じ値段で出せる」

地元・愛知県をはじめ、全国各地で鳥インフルエンザの影響が広がっていることで丸鳥鶏卵への注文は伸びていて、去年の1.5倍ほどということです。

白井社長は、こんなメリットも。

丸鳥鶏卵　白井宏昌 社長
「持ち帰る際に割れることがないというメリットがある。解凍して焼いたり蒸したり、料理が簡単にできる」

このまま高騰が長引くと、卵料理の選択肢の1つとして「液卵」の注目度はさらに上がりそうです。