芥川賞作家、授与された“正賞”をメルカリ出品「ええんや? 自由なんや?という衝撃」

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2025年01月29日 18:17  日刊スポーツ

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モブ・ノリオ氏(2009年11月撮影)

芥川賞受賞作家のモブ・ノリオ氏が29日までにブログを更新。同賞の正賞として授与された懐中時計をフリマアプリ「メルカリ」に出品したことを明かし、思いをつづった。


メルカリでは、「第131回芥川龍之介賞 贈モブ・ノリオ君 平成16年8月20日 日本文学振興会」と裏面に刻印された銀製の懐中時計が、のしや目録などとともに出品されている。商品説明欄には「2004年8月20日に授かった賞で、実物(本物)です。『時計』は、家族や友人に見せるために箱から取り出したことしかなく、実用的な用途では『未使用』です。外に持ち出したことも、一度もありません」と記載。時計はセイコー製で、販売価格は844万円(税込み、送料込み)となっている。


モブ氏はメルカリのURLを記載し、「まずは、出品して本当によかった、と思っています」と自身が出品したものであることを明言するとともに、メルカリへの感謝をつづった。


由緒ある文学賞の正賞の品を出品したことについて「『それにしても、芥川賞の時計を、こんな感じで出品しても、ええんや? 自由なんや?』という衝撃」と客観的に書き出し、「これまでの20年間で、一秒たりとも、本当の意味で、自分の所有物だとは感じたことのなかったこの芥川賞正賞の時計が、メルカリへの出品によって、やっとはじめて、電子情報化を経た手続きによって出品されることで、自分の所有物になったのかも、という気がしています」と逆説的な思いの変化を表現。「あと、なんというか、現在執筆中の言葉も、今回の出品の影響を受けて、あきらかに良い方に変わって来た感じがしています!」と、出品の好影響についてつづった。


モブ・ノリオ氏は04年、無職の「俺」が大麻を吸いながら寝たきりの祖母を介護する日常をラップ調の文章で表現した小説「介護入門」で第98回文學界新人賞を受賞しデビュー。同作で第131回芥川龍之介賞を受賞した。

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  • 第2作以降を出さないと、食えないヨ!
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