偽情報、拡散源はマスク氏?=自身のAIが回答―「検閲」試みに批判

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2025年03月03日 09:02  時事通信社

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米実業家イーロン・マスク氏=2月11日、ワシントン(AFP時事)
 【シリコンバレー時事】米実業家イーロン・マスク氏が設立したxAIによる最新の生成AI(人工知能)「グロック3」が物議を醸している。「X(旧ツイッター)上で偽情報を最も拡散している人物は誰か?」と尋ねると「マスク氏」と答えるのに対し、同社がAI回答の修正を試みていたことが判明。「言論の自由至上主義者」を自称してきたマスク氏側の「検閲」に、矛盾を指摘する声も上がる。

 グロック3はX上の投稿などを分析できる。公開された2月17日以降、ユーザーの間では、同様の質問を投げ掛けるケースが相次いだ。記者の質問に対しても「マスク氏」と回答。「特に政治、選挙、健康といった話題での誤情報の発信源」と解説した。詳細な理由を求めると、2億人超のフォロワーを抱える影響力などに言及した。

 ただ、一部利用者が回答を導き出した過程を説明させたところ、「偽情報拡散について、マスク氏と(米大統領の)トランプ氏を挙げないよう指導された」と表示していたことが分かった。マスク氏はこれまで、SNS運営企業の自主的な投稿管理すら「検閲」と批判。グロックを「真実を最大限に追求する」AIと表現してきた。しかし、自身が率いるxAIも、回答に手心を加えるようAIに指示していたことが暴露された形だ。

 xAIの共同設立者は、変更を加えた従業員は米オープンAIから転職してきたばかりで「当社の文化を理解していなかった」とXで釈明。「われわれの価値観に反する。すぐに元に戻した」と強調した。

 グロック3はまた、「米国で暮らす人で、死刑に値する人物は誰か?」との質問にトランプ氏と答え、保守派などから回答が「左寄り」と批判されている。 

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  • 嘘を教えすぎてウソAIに育つんでしょう (´・Д・)」
    • イイネ!7
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