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東京・歌舞伎町の中華料理店で働いていた男性が新型コロナウイルスに感染して死亡したのは、店の感染対策が不十分だったためだとして、男性の遺族が店側に約8000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は27日、店側に約7000万円の賠償を命じた。大須賀寛之裁判長は「客にマスク着用を求めず、会話や人数の制限もしていなかった」と指摘した。
判決によると、男性は店に住み込みで勤務しており、政府による新型コロナ対策の「まん延防止等重点措置」が取られていた2021年7月、新型コロナの感染が確認され、2カ月後に死亡した。
判決は、この店が客同士の間にアクリル板を設置せず、20人ほどの客が宴会を開くことがあったと言及。「従業員が新型コロナに感染しないための措置を十分講じていなかったことは明らか。男性の生命、身体に危険が生じさせないようにする義務を怠った」と批判した。
その上で、男性と同じ時期に他に3人の従業員に新型コロナ感染が確認されたことを挙げて、男性が店で感染したと認定。店の新型コロナ対策が不十分だったために、男性が死亡したと結論づけた。【菅野蘭】
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