万博カラオケでEXILEの「Together」を披露したエンゾウさん 現在開催中の大阪・関西万博では「よしもと waraii myraii館」で毎日開催されるイベント「盆踊りのアシタ」が話題になっている。SNSでは「万博カラオケ」として注目を集めており、会場で歌ってみた動画が多く投稿されている。その中でも、智象さんが投稿したEXILEのTogetherを万博会場で熱唱する動画は、808万回再生され、「万博にカラオケあったの?」「ほんとに一般人?」「現場慣れ感がすごい」と1700件を超えるコメントが寄せられた。「万博カラオケ」に挑戦した経緯やEXILE・Togetherの選曲理由などについて、投稿者・智象さんとパフォーマンスを披露したエンゾウさんに話を聞いた。
【写真】「え!ほんとに普通の大学生?」ダンス・歌声・ルックスすべてが揃ってる…エンゾウさんの”万博カラオケ”パフォーマンス■当日会場で「万博カラオケ」を発見、友人と目を合わせ数秒後にはステージ上に
――智象さんが投稿された万博カラオケの動画は780万回再生され、「万博で一番面白そうなコンテンツ」「現場慣れしすぎている」と多くのコメントが寄せられました。このような反響を受けていかがでしょうか?
【智象さん】こんなに大きな反響をいただくとは思っていませんでした(笑)。 いつもエンゾウくんとふざけた動画を撮りますが、初めてTikTokに動画を上げてみようと思い、半分勝手に動画をアップしました。その動画が想像以上に反響を頂き、エンゾウくんの面白さを知ってもらうことができたことはとても嬉しく思っています。また、あの動画がきっかけで万博カラオケが広がり、万博自体に関心を持つ人が少しでも増えてくれたらいいなと思っています。
【エンゾウさん】SNSに日常的に触れてきている中で、このように年齢の幅も性別も多様な見ず知らずの人から多くのコメントをいただく経験というのは初めてでした。新鮮であるとともに、1700件を超えるコメントの大半が自分に向けられている内容であり、その中でもポジティブな意見が多く見受けられたので、これほどに気持ちの良いことがあって本当にいいのだろうかと打ち込んでいる今でも笑みが溢れるほどです。「これを見て、万博に行きたくなった、興味を持った!」というコメントがいくつか見られ、誇らしいコメントを貰えたなあと印象に残っています。
――万博カラオケに挑戦しようと思った経緯について、教えてください。
【エンゾウさん】友人も私自身も「よしもとwaraii myraii館」という民間パビリオンが存在するということを知らずに、当日会場まで足を運びました。夕方頃にたまたま行き着いたブースで盆踊りをやっていたので楽しく踊っていたところ、「カラオケをやりたい方はステージまで」というアナウンスがあり、友人と目を合わせ彼からの想いは長年の繋がりにより察することができ、数秒後には私はステージ上に並んでいました。
■普段は普通の大学生、大きな舞台で物怖じしない秘訣はイメージトレーニング
――「現場慣れしすぎている」とエンゾウさんの大きな舞台でも物怖じしない姿が話題になっています。普段は学生をされているとのことですが、歌のパフォーマンスや舞台などの経験はあったのでしょうか?
【エンゾウさん】いいえ。何か活動をしていた経験はなく、至って普通の大学生であります。 ただ、このようなコメントを多くいただけたその所以は、格好つけた言い方だと、イメージトレーニングといいますか、「もし自分がこのアーティストだったら、もしこの瞬間入れ替われたのなら」といった妄想を幼い頃から今も尚、授業中など様々な場面で何百回何千回も膨らませてきた経験があったからだと考えています。
――以前にもそういった妄想を膨らませて、成功された経験があったのでしょうか?
【エンゾウさん】高校時代には、少し似たような経験をしたこともありました。卒業間近の3月のことです。卒業祭という名の三年生全員が参加し、有志で自由に出し物を披露する催しものがあり、そこに私は『ミステリと言う勿れ』で主演の菅田将暉さん演じる久能整のパーマスタイルとコートに赤いマフラーといった特徴的なスタイルをモノマネしながら、弾き語りをするという事がありました。当日舞台に立つ自分を想像し、常にニヤつきながら構想し,準備をした数ヶ月を思い出しました。そんな経験も少しは役に立ったのではないかと思います。
――EXILEの「Together」を選曲した理由について、教えてください。
【エンゾウさん】歌うことを決めた瞬間から私の頭の中は、選曲についてで埋まっていました。どんな世代にも刺さる曲、盛り上がる曲…。3番目に並んでいた私はスタッフの方に曲を聞かれるギリギリまで悩み、盆踊りというコンセプトがあったために、気がつけばwebの検索欄に「盆踊り 盛り上がる曲」と打ち込んでいました。しかし、それまで悩んでいたことが嘘だったかのように「もういいや、今自分が1番好きな曲を歌ってしまえ」と考えが変わったのです。そこで選ばれたのがTogetherでした。あの日から遡ること約1ヵ月前から私の中でEXILEのブームが到来しており、1番好きな曲がこの曲でした。自分の中の十八番になるほど長い間関係を築いてきた曲ではなかったので、Togetherを歌わなかった世界線も大いに考えられました。運が良かったなとしみじみ思います。
――万博カラオケで歌ってみた感想を、率直に教えてください。
【エンゾウさん】とても緊張していたこともあり、あまりあの時の記憶はないのですが、唯一ある記憶といえば歌詞を間違えないようにと、ステージ上の小さいモニターをバレすぎないように沢山みていたことですかね(笑)。そこにいた皆さんがどんな反応をしていたのかは全く認識していなくて、ただ、祇園さんやスマイルさん、スタッフの皆さんが沢山盛り上げてくれていて、芸人さんの偉大さを感じました。
■開催前は万博に対する不安も…「前向きに気持ちを持って一度足を運んでみると印象が変わる」
――「めっちゃいい曲だけど、他の万博カラオケと違って盛り上がる曲じゃないのにダントツ中毒性があるのずるい」というコメントもありました。エンゾウさんの歌がSNSも含めて多くの人に拡散・届けられた理由について、どのように分析されますか?
【智象さん】一番の理由は、やはりエンゾウくん自身の魅力だと思います。歌唱力も高く、ルックスもよく、動きも面白い。そこに服装がちょっとダサいといったキャップも加わり、複数の要素が絡まってエンゾウくんの魅力をあの動画で伝えられたのだと思います。また、「万博カラオケってなんだ?」というコメントが多く見られました。まだ世間にはあまり知られていないカラオケ×盆踊りというカオスな現場。その斬新さもこの動画が多く拡散された1つの要因だと思っています。こうした魅力的な出し物を行っているよしもとパビリオンさんに感謝しています。
【エンゾウさん】:私の内から出る魅力がやっと溢れ出てくれたのかと考えます。
――万博は開催前に色々と問題点なども報道されていましたが、万博カラオケなどのコンテンツも体験されて、行く前と行ったあとで、万博のイメージはどのように変化しましたか?
【智象さん】開催の数年前から万博には興味があり、いつか行ってみたいと思っていました。しかし、開催が近づくにつれて悪いイメージの報道が増え、「本当に楽しめるのだろうか」という不安が大きくなっていました。それでも、実際に訪れてみると万博の施設や雰囲気、各パビリオンすべてに感動し日本で万博が開催されている喜びを感じました。万博カラオケのような笑いのあるコンテンツもあれば、海外のパビリオンではその国の文化や知識に触れることができ、とても有意義な時間を過ごしました。現在も多くの問題点などが報道されていますが、前向きな気持ちを持って一度足を運んでみると万博に対する印象が変わると思います!