４頭のパンダ、中国へ＝沿道から出発見送るファンも―アドベンチャーワールド・和歌山

　和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」のジャイアントパンダ全４頭が２８日午前、中国に向けて出発した。飼育スタッフによると、４頭はいつもと違う雰囲気に少し戸惑った様子もあったが、普段と大きく変わらず、健康状態も良好という。

　４頭は全て雌で、「良浜（ラウヒン）」（２４歳）と、いずれも良浜の子「結浜（ユイヒン）」（８歳）、「彩浜（サイヒン）」（６歳）、「楓浜（フウヒン）」（４歳）。

　４頭を載せたトラック２台は午前８時４５分ごろ、同施設を出発。同施設の駐車場や近くの沿道には多くのファンが集まり、スマートフォンで写真を撮ったり、大きく手を振ったりして見送り、涙を流す人もいた。

　アドベンチャーワールドでは、初めて同施設で生まれた良浜を含め１７頭のパンダが誕生した。出発前、取材に応じた今津孝二園長は「１７頭の子どもが生まれ実直に向き合ってきただけだが、振り返ってみるとこういった大きな成果を挙げられたことは私含めてみんなの誇り。また元気な姿を見せてもらいたい」と話した。

　返還後に国内で飼育されるジャイアントパンダは上野動物園（東京都台東区）の２頭のみとなる。