熊本豪雨の犠牲者追悼式で献花する遺族ら=29日午前、熊本県人吉市 熊本県で2020年、災害関連死を含め67人が死亡、2人が行方不明となった豪雨災害の発生から5年を迎えるのを前に、同県人吉市で29日、市主催の追悼式が開かれた。遺族や木村敬知事らが出席し、黙とうをささげた。
式典では、市民代表の高校生境目悠真さん(18)が、「自分にできることが何か考え、力を尽くしていきたい」と追悼の言葉を読み上げた。松岡隼人市長は「(被災者の)最後の一人まで寄り添い続ける」と語った。
式典後、避難所に向かう途中で両親を失った鍜冶屋博子さん(62)=同県合志市=は「戻れるならば被災前の日常に戻りたい。残された遺族は悲しみ続ける」と言葉を詰まらせた。

熊本豪雨の犠牲者追悼式で、手を合わせる遺族ら=29日午前、熊本県人吉市

熊本豪雨の犠牲者追悼式で追悼の言葉を読み上げる境目悠真さん(手前)=29日午前、熊本県人吉市