『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』舞台あいさつに登場した早見沙織、上田麗奈 (C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable 劇場版『鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』の公開御礼舞台あいさつが17日、都内で開催され、胡蝶しのぶ役の早見沙織、栗花落カナヲ役の上田麗奈が登壇した。胡蝶カナエ役・茅野愛衣からの手紙が届き、2人は感極まっていた。
【写真】胡蝶しのぶに似てる!イメージ衣装&リボン姿の早見沙織 イベントMCの高橋祐馬プロデューサーに呼び込まれ、胡蝶しのぶ役の早見沙織と、栗花落カナヲ役の上田麗奈が、温かい拍手に迎えられながらステージに登場。舞台あいさつへの登壇は初となる2人だが、この日を迎えられた気持ちについて聞かれると、早見は「感慨深い気持ちですし、こうやって2人で登壇させていただく機会というのは本当に貴重だなと思い、幸福です!」と柔らかな笑顔を見せた。
上田も「私も本当に嬉しいです!カナヲ役としてステージに立つ日が来たということが、物語が進んできて、しのぶさんとカナヲの信頼関係というものがより増していった証拠なのかなと思い、すごく感慨深いです」と頬を緩ませた。
『無限城編 第一章』の公開から約1ヶ月が経ち、改めて本編の感想を尋ねられると、早見は「約2時間35分という上映時間を感じないくらいあっという間でした。スクリーンから色んな人の想いが、画面を超えて自分の心に刺さってくるような、心を揺さぶられる感覚がずっとあって、気づいたらエンドロールでした」と回顧。
また、自身が演じたキャラクター以外のシーンで印象に残ったシーンを聞かれると、「沢山あるのですが、猗窩座の物語です」と目を輝かせながら回答。続けて上田は「エンドロールで涙が溢れて前が見えない状態になってしまいました。涙が溢れてきた理由というのが、これからカナヲも鬼に立ち向かうであろう、どうしていけばよいのだろうという想いで胸が押しつぶされそうになったから。そして、しのぶさんとカナヲだけではなく、無限城で戦っているメンバー以外の人たちも含めてみんなの想いが繋がっているのが伝わってきて感動しました」と、魅力を熱量たっぷりに語り合った。
続いて、各キャラクターの演技についての話題へと移行。収録当時、アフレコに挑むにあたっての気持ちを聞かれると、早見は「しのぶさんはずっと姉さん(胡蝶カナエ)の想いを纏って生きてきた人なのだろうと思います。本来のしのぶさんが持っている、強気で活発な部分というのは姉さんという羽織を纏うことで、自分の中に閉じ込めて育て続けた想いにもなって。それが、童磨と対面した時に、徐々に上がっていくのではなく、『もっとだよね』と。『この人が抱えているものはこんなものではない』という想いになって。」と真摯に回答。
早見にとって3姉妹の存在は特に大きかったようで「アフレコ中、『今日は家族がいてくれるから心強いな』と感じました。」と、収録エピソードも交えながら、役と向き合った胸中を明かす。
そんな早見の芝居をみてどう感じたか。という質問に上田は「今までしのぶさんが考え続けてきた時間の長さだったり重さというのが、沙織さんが考え続けてきたものと重なって、すごく説得力のあるものに感じました。熱量が本当に高くて、空気がピリッと、しのぶさんらしく染まっていたのが、アフレコブースの中にいて感じました。また、こんな声色のしのぶさんは聞いたことがないと思いましたし、それがかっこよくもあり、美しくもあり、覚悟がビシビシ伝わってきました。」と敬意を込めた。
姉・胡蝶カナエについて聞かれると、早見は「隣でアフレコされている(カナエを演じる) 茅野さんが、『立ちなさい!』という時に、(私が想定していたより)強く言ってくれて、アフレコしながら血が通いだすのを感じました。それが胡蝶カナエの強さだと感じましたし、姉さんは全部わかっていてああいうことを言ってくれたんだと思いますし、すごく心を鷲掴みにされた気がします。」と、一言一言を噛みしめるように語った。
するとここで、胡蝶カナエ役の茅野愛衣からの手紙が到着。「はやみん、ぽんちゃん、そして劇場へお越しの皆さま、こんにちは!いつも作品と、妹達への応援をありがとうございます。本来ならば、皆さまへの感謝を直接お伝えすべきところ、お手紙でのご挨拶にて失礼いたします。劇場でご覧になりたてホヤホヤの皆さま、映画は如何でしたか?私もつい先日、映画館で鑑賞したのですが、しのぶ、カナヲ、柱や鬼殺隊の皆さんの頑張っている姿。そして、善逸や猗窩座の物語まで、登場人物達の生き様が深く心に刺さり、何度も、何度も、涙してしまいまし」。
「カナエを演じている身としては、しのぶのシーンは、上手く呼吸が出来ない程スクリーンに観入ってしまい、握りしめた拳が痛くなるほどで…収録時の、スタジオに響くはやみんの魂の叫びと、その姿を震えながらも目に焼き付け、今にも怒りで弾けてしまいそうな ぽんちゃんの空気を思い出し、また熱い思いがみ上げるようでした。カナエとして、スクリーンの中で生きられた時間はごく僅かではありましたが、確かに姉妹の生きてきた時間はそこにあったと、今回の映画を観て感じられました。そして改めて、心を揺さぶられる素敵な作品に参加出来た事を 嬉しく思っています。いつか三姉妹集まって、作品を語れる機会があったら素敵ですね。まだまだ暑い日が続いている事と思います。皆さまどうかご自愛くださいませ。」という温かいメッセージに、早見、上田ともに感極まった様子を見せた。
さらに、しのぶと童磨の戦いが描かれた第4弾キービジュアルがスクリーンに投影されると、早見は「映像で観た力強さが、この一枚に込められているように感じます!」、とビジュアルの迫力に興奮を隠せず、絶賛のコメント。
イベントも終盤、最後に上田から「(しのぶさんには)戦わないで欲しい、幸せにずっと笑っていて欲しい。とずっと思っていたのですが、想いを尊重したい、守りたい。という気持ちもすごく強くて、今回の映画の収録も大変悩みました。でも本当にしのぶさんが力強く、覚悟を持って戦っているのを見て…。しのぶさんの想いが皆さんに伝わっていたら何よりだなと思います。これからもまだまだ『鬼滅の刃』を楽しんでいただきたいですし、沢山観ていただいて、心を震わせていただけたら嬉しいです。今日はありがとうございました!」と涙ぐみながらコメント。
早見は「公開から今まで多くの皆様に、本作に触れていただいてとても嬉しいなと思っております。しのぶさんの想いというものは、このスクリーンの中に詰め込まれていますし、だからこそ何度でもそれを劇場で感じていただきたいなと思います。私自身もこれからも『鬼滅の刃』に想いを注いでいきたいなと思っています。そして、ここから続いていく物語に、ぜひ『頑張れ!』と応援していただけると嬉しく思います。引き続きよろしくお願いいたします!ありがとうございました!」、と、それぞれから心のこもったメッセージが贈られ、会場が感動的な空気に包まれる中、イベントは幕を下ろした。
『鬼滅の刃』は、2016年2月から20年5月まで『週刊少年ジャンプ』で連載していた大人気漫画が原作で、大正時代の人喰い鬼の棲む世界を舞台に、家族を鬼に殺された少年・竈門炭治郎が、鬼になった妹の禰豆子を人間に戻すため<鬼殺隊>へ入隊し、家族を殺した鬼を討つ姿を描いた物語。コミックスの全世界累計発行部数は2億2000万部を突破している。
2019年4月から9月にかけてテレビアニメ「竈門炭治郎 立志編」が放送され、大きな話題となり、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が2020年10月に公開。全世界での興行収入は約517億円を突破するなど社会現象となった。
その後、ゲーム化や舞台化もされ、2021年12月にテレビアニメ「遊郭編」、2023年4月に「刀鍛冶の里編」、2024年5月〜6月に「柱稽古編」が放送。そして劇場版『鬼滅の刃 無限城編』が3部作で制作され、『劇場版「鬼滅の刃」 無限城編 第一章 猗窩座再来』では、炭治郎たち“鬼殺隊”が鬼の根城<無限城>を舞台に、宿敵・鬼舞辻無惨、上弦の鬼との最終決戦が描かれる。全452館(通常393館+IMAX59館)で上映中。